「損をすること」は、投資をするにあたって避けたいことの1つです。

「政府も推奨している積立投資を実践しているから大丈夫!」

と声高々に言いたいところですが、実際は不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

確かに投資信託を用いた積立投資においては損をするリスクは他の投資と比較してかなり低いのは事実でしょう。

「絶対に損をしない」と断言できるものでもありません。

自身で損をする確率を少しでも下げていくしか方法はありません。できるとこまでやったら後は「天命を待つ」といった感じでしょうか。

今回は損をしないためにも「絶対に買ってはいけない投資信託」と題して解説したいと思います。

積立投資は短期間で大きなリターンを得る投資手法ではありません。

時間をかけて安定的にリターンを得ていくための投資手法です。

長期で続けるためにも安心して投資できる投資信託を選ぶ必要があります。

損失を回避するために、将来後悔しないために買ってはいけない投資信託についてはしっかりと理解しておきましょう。

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手数料の高い投資信託(アクティブファンド)

投資信託にかかる手数料は大きく分けて3つあります。

・ 購入時手数料(投資する都度かかる手数料)

・ 信託報酬(保有している間かかる運用手数料)

・ 信託財産留保額(売却、現金化する時にかかる手数料)

運用成績が良くても手数料分だけ差し引かれた額が利益となります。

同じ運用成績なら手数料が安い方が利益は大きくなるということです。

2022年の相場を経験された方なら、投資で利益を得ることの難しさを体感されているのではないでしょうか。

手数料の安いインデックスファンドでさえマイナスリターンとなることも多々あるにもかかわらず、手数料の高いファンドへ投資してしまうとさらに利益を得ることが難しくなってしまいます。

手数料は安いに越したことはありません。

購入時手数料 → 0%

信託報酬 → 0.2%以下

信託財産留保額 → 0%

を基準として選ぶことをおすすめします。

例えば100万円の投資信託を保有していて、信託報酬が0.1%なら年間で1,000円の手数料となります。

ですが3%の信託報酬がかかる投資信託なら3万円の手数料がかかることになります。

投資家に人気の米国株や全世界株のインデックスファンドの長期リターンは5〜7%といわれています。

高い手数料のアクティブファンドがインデックスファンドよりも高いリターンを出し続けられれば良いですが、長期で見れば見るほどインデックスファンドに勝てるアクティブファンドは少なくなります

ほとんどのアクティブファンドがインデックスファンドに劣る上に手数料も高いとなると、そこへ投資する意味はほぼありません。

数%の手数料の差でも長期的にみると数百万円の違いにもなってきます。決して馬鹿にしてはいけません。

また、手数料の安い優良ファンドへ投資するためにも銀行や大手証券会社など担当者を介しての投資は避けるべきだと考えます。

銀行や大手証券会社が悪とはいいませんが、人を介している分、どうしても経費がかかります。

その経費をペイするためにも手数料の高いファンドをすすめられることになりますので初心者は近寄らない方が賢明です。

毎月分配型投資信託

「このファンドへ投資すると毎月◯◯万円の分配金が不労所得として入ってきます」

でお馴染みの毎月分配型投資信託も絶対に投資してはいけない商品の一つです。

投資信託の運用成績が良くても悪くても分配金を支払うという点が大きな難点です。

運用成績が悪くても分配金を支払うということは単に投資した元本を取り崩しているだけです。

ただ取り崩しているだけならまだしも、しっかりと手数料も差し引かれる点で銀行預金よりも劣ります。

毎月分配型投資信託は購入時手数料が3%、信託報酬も1.5%以上などと高い商品がほとんどです。

先にも紹介した通り手数料の高い投資信託はその分インデックスファンドを上回る成績を出し続けないと割に合いません。

ですが実際はほとんどのファンドがインデックスを上回る成績を出せず、手数料負けしています。

自動的に元本を取り崩すためだけに手数料を払っているなんて冷静に考えれば馬鹿げた話でしょう。

また、つみたてNISAではこの毎月分配型投資信託を買うことができません

2024年から始まる新NISAでも同様に買えません。

これは「国が認めていない投資信託」だから買えないのです。

投資信託を買っている方は短期的に大きなリターンを目指しているのではなく、長期的に安定的なリターンを目指している方が大半だと思います。

国が認めていない=長期的な資産形成には向いていない、ボッタクリ投資信託ということです。

安定的なリターンを目指しているのに、国が「安定的なリターンは見込めない」と判断している商品に投資する意味は全くないでしょう。

さらに、毎月分配を受けることにより複利の効果も活かせませんので長期投資には全く向かない商品といえるでしょう。

なお、純粋な利益から配当金を支払う高配当株投資は全く違う投資商品です。

個別株投資やETFに分類され、毎月分配型投資信託とは違います。

「利益から支払う」「減益になると減配、もしくは配当無しもあり得る」点で毎月分配型投資信託とは違いますので混同しないようにお気をつけください。

純資産総額が減っているもの

純資産総額とは投資家から預かっている投資資金の総額のことをいいます。

どれだけ多くの資金を預かっているかを示しますので、その投資信託の「人気度」と言い換えることができるかもしれません。

人気の投資信託ではこの純資産総額が増え続けることがほとんどです。

多くの投資家が毎月投資していればその分だけ純資産総額は増えていきますので想像しやすいかと思います。

この純資産総額が減っている場合

「人気が無くなり解約や売却が相次いでいる」

ことを疑う必要があります。

純資産総額が減り続けるとファンドの運用を継続することができなくなり、強制償還されてしまいます。

強制償還されるとそこで運用は終了、その時の価値で現金化されて手元に戻ることになります。

資産がゼロになるわけではありませんが、長期的に投資を継続することができなくなりますので、こういった投資信託も避けるべきでしょう。

買ってはいけない投資信託を避けることができれば合格点

これまで絶対に買ってはいけない投資信託の特徴について解説してきました。

上記特徴に該当する投資信託を保有している方は即刻見直しするべきです。

・ 手数料の安いインデックスファンド

・ 再投資型(毎月分配金を出さない)

・ 純資産総額が増えている

これらの条件を満たすファンドへなるべく早く資産を移し替える方が利益につながります。

投資で100点を目指す必要はなし

では具体的にどの商品へ投資することがベストなのか。それは未来にならないとわかりません。

これから相場がどのように動くのかによってファンドの成績は変動します。

未来の動きを予知してベストなファンドを言い当てることは誰にもできません。

投資で100点を目指す必要はありません。

避けるべき減点を避けることができればそれで合格点という考え方で十分です。

「手数料の安い全世界株もしくは米国株インデックスファンドへの積立投資を継続する」

これができれば高い確率でリターンを得ることができるでしょう。

強いてあげるならSBI•VシリーズやeMAXIS Slimシリーズへ投資しておけば無難です。

避けるべき投資信託への投資を回避することができます。

さらにこれらのシリーズは手数料も安く、純資産総額も増えているファンドですので投資信託を用いた投資の最適解といえるでしょう。

優良ファンドへ投資できればあとはそれを続けるだけです。きっと皆様の将来の利益につながることでしょう。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 【絶対に買ってはいけない】投資したら損失確定の商品特徴3つ