- 週間ランキング
【つみたてNISA】資産拡大を阻む3つの「致命的な失敗」について解説
「この株を買えば利益〇〇倍確実!」
「本セミナー受講者から億り人多数輩出!」
「機関投資家に勝つための投資戦略!」
などなど、勝つための投資を指南する書籍やセミナー、コミュニティは枚挙にいとまがありません。
確かにごく限られた幸運な人はこういった手法で大きな利益を得ることができるかもしれません。
ですが「再現性が無い」という点からこういった投資は全くおすすめできません。
このようなセンセーショナルな内容に夢見て投資をし、失敗、大切な資産を失ってしまった方の多いこと。
投資は自己責任なので誰も責任は取ってくれません。
どのような結末になったとしても自分で後始末をするしかないのです。
確かに「一攫千金」には夢があります。
なるべく若くして大金持ちになった方が残りの人生、長く楽しむことができるのも事実です。
ですがそんな甘い話はありません。
現在多くの資産を保有している大金持ちも基本的には地道な努力を重ねて成功を掴んでいるのです。
投資だったら「すぐに大金持ちになれる」や「努力は必要ない」などといった甘い話には耳を貸さないようにするべきです。
残念ながら「勝とうとする投資」ほど、資産を失ってしまう可能性が高くなります。
それはリスクが高くなるからです。
本当に真剣に資産形成を考えている皆様には「勝つ投資」ではなく「負けない投資」を実践していただきたく思います。
負けない投資こそが再現性高く利益を手にすることができる投資だと考えます。
では負けない投資とはどんな投資でしょうか。
それはインデックスファンドへ長期積立を行うことです。
インデックスファンドとは日経平均やS&P500などといった指数に連動することを目指した運用をする投資信託のことをいいます。
指数を上回る成績を目指すアクティブファンドと違い、その手数料の安さに魅力があります。
また、投資信託はそれ自体の投資対象が広く分散されていて、個別の銘柄へ投資するよりも安全性が高く、負けにくいことも大きな特徴です。
インデックスファンドへ時間をかけて資産形成していくことが遠い様で一番の近道です。
ですが、実践している多くの方が感じることだとは思いますが、何かつまらない、「投資している」ことが実感しにくいのもインデックス投資の特徴かもしれません。
ですが本当に利益の出せる投資はつまらないものであるということは忘れないでください。
インデックスファンドだからといってなんでも良いわけではありません。
なるべく手数料が安く、広く分散された商品へ投資するようにしましょう。
代表例として挙げられるのは、
全世界株式インデックスファンド
全米株式インデックスファンド
S&P500インデックスファンド
などがあります。
最近ではBRICsの再来として新興国株式インデックスファンドも注目されていますが、やはり新興国への投資はリスクが大きくなってしまうのが特徴です。
メインの投資先としては避けるべきだと考えます。
また、上記インデックスファンドへ投資するにしても、複数のファンドへ投資する場合は注意が必要です。
例えば全世界株式インデックスファンドと全米株式インデックスファンドへ投資するとします。
この場合、一見すると世界と米国へ半分ずつ投資しているように見えるかもしれませんが、実は違います。
現在の全世界株式インデックスファンドの構成銘柄はその約60%が米国企業です。
つまり100%米国へ投資する全米株式と、約60%米国へ投資する全世界株式へ投資していることになりますので、合計で約80%も米国へ投資していることになります。
思いのほか米国株式への集中投資となります。
理解していれば問題ありませんが、分散効果が薄くなる点には注意が必要です。
個別株投資などの勝つための投資をするためには「若い」ことが必須の条件です。
若ければ資金量もまだ少なく大損失へつながる可能性も低いでしょう。
仮に損失を被ってしまっても取り返すためのチャンスがまだあるのが救いです。
ですが歳を取れば取るほどむやみにリスクを取るべきではありません。
損失を取り返すための時間も相対的に少なくなりますし、何よりも取り返しのつかないくらいの大損失を被ってしまう可能性があるのも注意するべき点です。
一般的に高齢になればなるほど余剰資金が手元にある状態となるでしょう。
子どもの教育資金にめどがつき、生活費に余剰ができることもあるでしょうし、退職金としてまとまった大きな資産を手にするのもこの時期です。
若い時から投資を経験し、相場に慣れていればまだしも、初心者の状態で大きな資金を投資に回すことだけは絶対に避けなければなりません。
投資で大きな利益を出すことよりも守りを重視し、負けない投資を心がけることが何よりも大切です。
銀行や証券会社の営業マンは皆さんの預金を狙っています。
投資に「絶対」や「安全」はありません。
取り返しのつかない事態を避けるためにもなるべく若いうちから、少額ずつでも投資を経験しておくことをおすすめします。
確実に利益を出すためには再現性高い手法で時間をかける必要があります。
時間はかかりますが、言い換えれば着実に実行すれば高い確率で利益を手にすることができます。
焦って特別な手法を探すより、ゆっくりと着実に進む方が最後に利益を手にすることができるのです。
勝つことを目指すのではなく、負けないことを目指すことが大切です。
ミスをしないことが一番重要です。
市場に勝つことを目指す必要はありません。
市場の成長と共に資産の拡大を目指せばいいのです。
また、来年から新NISAが始まりますが、決して無理な金額を投資してはいけません。
投資で負けないためには続けることが大切です。
緊急予備資金などの現金比率をしっかりと確保した上で投資するべきです。
10年、20年と投資を続けることができればできるほど大きな利益が舞い込んでくるのが投資の醍醐味です。
無理をして大きな利益を狙い、余剰資金がないような投資をしてしまうと途中でやめてしまう可能性が高くなってしまいます。
勝つことを狙ってしまったがために負けてしまうことになるのが「無理をした投資」です。
しっかりと着実に、無理のない投資、負けない投資を実践することを心がけてください。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
新NISAの改正ポイントと現行NISAとの比較 購入シミュレーションを紹介
2024年1月からスタートする予定の新NISA 特徴・注意点、現行制度を利用している場合の留意すべきポイント
毎月3万円から資産1000万円を作る方法【王道の積立投資がいちばんの近道】