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1月~2月に権利確定する高配当銘柄7選 銘柄を選ぶポイント、注意点を解説
株のことでうかがいたいのですが、配偶者が株の配当金を受ける場合に、年額130万円を超えた場合は、会社から支給される扶養手当や健康保険などに影響するのでしょうか?
確定申告不要制度を利用する場合の注意点などがあれば、教えてください。
家族が株式投資で利益を出すと、扶養から外れるのではないかと心配ですよね。
扶養の条件を理解して税金の申告方法を工夫すれば、扶養から外れる可能性は低いです。
3つのポイントで解説します。
扶養とは、自分で生計を立てられない家族や親族を経済的に養うことをいいます。
扶養には大きく分けて2つあります。
相談者の方は会社から扶養手当も支給されているようですね。
扶養手当の判定基準も合わせて整理しておきましょう。
扶養されている人の「所得」が年間48万円を超えると、扶養から外れてしまいます。
「103万円の壁といわれているのに、どうして48万円?」と思った人もいるかもしれません。
給与所得であれば103万円までです。
しかし投資による所得は、他の所得と合わせて48万円までとなります。
その理由を詳しく解説していきましょう。
所得税額を計算する際「基礎控除」というものがあります。
納税者本人の合計所得金額が2,500万円以下であれば、基礎控除を受けられます。
基礎控除額は48万円(合計所得金額が2,400万円以下の場合)です。
48万円以下の所得であれば所得税がかからず、扶養控除の対象にもなります。
税法上の所得には様々な種類があります。
代表的なものが「給与所得」で、55万円の給与所得控除が受けられます。
たとえば、配偶者がパートで働く場合、給与収入が103万円以下(基礎控除48万円+給与所得控除55万円)であれば、扶養範囲内となります。
一方、投資による収入については、給与所得控除55万円は適用されません。
そのため、投資の収入が基礎控除額の48万円を超えると、所得税上扶養から外れます。
社会保険における扶養は、130万円あるいは106万円が判定基準となります。
「130万円(106万円)の壁」と聞いたことがある人もいるでしょう。それぞれ解説していきましょう。
「130万円の壁」とは、社会保険の被扶養者になるための要件です。
「継続的・恒常的な収入」が年間130万円未満(60歳以上や障害者の場合は180万円未満)、かつ被保険者の年間収入の2分の1未満である必要があります。
「継続的・恒常的な収入」の定義は、加入する健康保険によって違います。
収入の判定は、一般的に確定申告書類やマイナンバー連携による税情報をもとに行われます。
そのため、特定口座(源泉徴収あり)で確定申告不要を選択すれば、「恒常的な収入」にならないケースが多いようです。
一方、扶養判定の厳しい健保組合もあります。詳しくは健保組合に確認しましょう。
以下一例を紹介します。
・事業として成り立つ規模の投資でなければ、恒常的な収入とならない
・株式の譲渡が1年に複数回行われた場合は、恒常的な収入とみなす
・確定申告をしていない場合は、年間取引報告書の提出が必要
・株等を保有し続けている場合は,取引回数に関係なく恒常的収入とみなす
「106万円の壁」は、
など一定の条件下で働く人に対して適用されます。したがって、投資による収入には当てはまりません。
【会社の扶養手当】
扶養手当とは、福利厚生の一環として各企業が独自に導入している制度です。
家族手当とも言います。扶養手当の判定基準は会社によって違います。
所得税上の扶養「103万円」を収入制限としている会社が多く、次に社会保険上の扶養「130万円」で判断している会社が多いようです。
会社独自の制度であるため、投資収入の扱いについては、就業規則または勤務先に確認しましょう。
相談者の配偶者は、株の配当金を受け取っているようなので、配当所得について整理をしておきましょう。
配当所得とは、株式の配当金をはじめ、投資信託や受益証券の分配金などにかかる所得をいいます。
配当所得は以下の通りに計算されます。
収入金額(源泉徴収税額を差し引く前の金額) - 株式などを取得するための借入金の利子 = 配当所得の金額
配当所得は、株式の種類に応じて所得税と住民税がかかります。
たとえば、上場株式等の配当には20.315%の税金がかかります。
源泉徴収されるため確定申告は不要です。これを源泉分離課税といいます。
確定申告が不要な20万円以下の所得についても、源泉徴収の対象になります。
繰越控除や配当控除を受けたい場合は、確定申告をして税金の還付を受けられます。
繰越控除の詳細が書かれた記事はこちら↓
ご相談者の方がいう「確定申告不要制度」とは、「特定口座(源泉徴収あり)」のことを指します。
この口座を選択すれば確定申告は不要で、扶養から外れる可能性は低いでしょう。
NISA口座も確定申告が不要で、扶養の判定に影響しません。
特定口座(源泉徴収あり)を利用する場合は、以下の点に注意しましょう。
株式売却で損失が出た場合、期を跨いだ損失の繰越控除や、他の口座と損益通算をすることで節税できます。
その場合は確定申告が必要です。
所得が130万円を超える場合は、確定申告をすると扶養から外れる可能性が高まります。
十分に注意しましょう。
特定口座(源泉徴収あり)を選択し、確定申告をしなければ、扶養から外れる可能性は低いでしょう。
ただ判定基準が厳しい健保組合もあるので、被扶養者の要件をしっかりと確認する必要があります。
会社支給の扶養手当は会社独自の制度のため、就業規則をチェックするか、勤務先に確認しましょう。
税金の取り扱いに関する詳細は、所轄の税務署等にご確認ください。(執筆者:証券外務員一種、NLPマネークリニック®️認定トレーナー 上原 千華子)
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