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費用負担が大きい「施設入所の前に」検討してほしい在宅介護サービス
身の回りのことや移動が1人でできる状態のご高齢の方が、低額な料金で入所することができる施設が軽費老人ホームです。
軽費老人ホームには、入居者の状況に合わせて3種類あります。
入居対象者は、
・ 収入が一定以下で、
・ 身寄りがないもしくは家族の事情等によって同居が困難な方
が利用できます。
食事が提供されます。
入居対象者は、家庭や住居の事情により、家で生活することが困難な方が利用できます。
食事の提供がないため、自炊が原則になります。
ケアハウスと呼ばれます。
特定施設入居者生活介護に指定され、
・ 介護サービスを受けられる「介護型」と
・ 介護サービスのない「自立型」
があります。
基本的にどの施設も1人部屋ですが、夫婦用の2人部屋を用意している施設もあります。
浴室は共同利用で、食事提供のある施設は、食堂が設置されています。
また、バリアフリーな生活環境になっている施設が多いです。
普段は個室で過ごしますが、施設内には共有スペースや生活のルールがありますので、お互いに気遣いながら過ごすことが重要になります。
他入居者との程よい距離感に注意しましょう。
軽費老人ホームの料金は、所得によって変わります。
各施設の大体の料金としては、食事の提供がない為、B型のタイプが比較的安価といえます。
・ A型…6~17万位(食費込み)
・ B型…3~4万位
・ C型…6~17万位(食費込み)
参照:厚生労働省「第1回住まい支援の連携強化のための連絡協議会(pdf)」
初期費用がかかる施設もあります。
他の費用としては介護保険サービスを利用し、洗濯や掃除等を行う場合はその費用がかかります。
例えば、要介護で、訪問介護による掃除などの生活支援20分以上45分未満の場合、自己負担割合1割負担の場合、自己負担額183円程になります。
参照: 独立行政法人 福祉医療機構 WAMNWET「介護給付費単位数等サービスコード表(pdf)」
A型、C型タイプの場合、毎日3食、栄養バランスの良い食事の提供があり、バリアフリーな環境の施設での生活は、身体的負担を軽減します。
所得によって料金が決まるので、一概には言えませんが、料金はサービス付き高齢者向け住宅よりも安いです。
1人暮らしで、食事を準備するのが難しい、家での入浴が難しい等の困難がある方に、おすすめです。
他に自立度が高い方が、無料または低額で入居できる施設としては、養護老人ホームがあります。
経済的理由や環境上の理由で、家での生活が困難な方が入居対象になります。
入所申込は、市区町村の役所窓口になり、行政が保護として措置決定を行います。
部屋は2人部屋が多く、食事が提供されます。
介護が必要になった場合には、外部の介護サービスを利用する必要があります。
利用料金は、所得に応じて決められますが、おおむね0円~14万円程度となっています。
参照:横浜市「介護保険外のサービス 養護⽼⼈ホーム (pdf)」
養護老人ホームが軽費老人ホームと異なる点は、入居の原因となった経済的理由等がなくなった場合に、退去の可能性があることです。
個室の施設もありますが、2人部屋など多床室の施設が多い為、同室者への配慮が必要になります。
今回は、自立度の高い方のみが入居可能な施設をご紹介してきました。
メリットはたくさんありますが、デメリットとしては介護度が高くなると、入居の継続が難しくなるという点です。
また、費用が安いために退去する方も少ないことから、待機期間が長い傾向にあります。
しかし、1人暮らしで食事の準備や買い物、掃除などが難しくなってきたり、清潔が保てなくなってくると、健康状態が悪くなったり、怪我をしてしまう可能性があります。
そのような状態を避けるために、将来的に施設入居も考えている方は、選択肢の1つとして元気なうちから見学や申し込みをしてみましょう。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)
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