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医療保険は、第三分野保険と言われ、他にがん保険や介護保険等が入ります。
第一分野の生命保険、第二分野の損害保険のどちらにも属さないことから第三分野と言われ、10年位前から急激に加入者を増やしています。
病気やケガに備える医療保険ですが、他には、特約として終身保険等に付加するケースもあります。
傷病手当金とは、被保険者が療養のために労務不能で給与が受けられない場合、休業4日目から通算で最長1年6か月間、休業1日につき標準報酬日額(ほぼ給与額の日額)の2/3が支給される制度です。
健康保険から支給される手当金ですので、非課税です。
つまり、病気やケガをして入院や手術で医療費がかかったとしても、通算で1年6か月までは、非課税のためほぼ給与額に近い傷病手当金が支給されるので当分生活には困らないことになります。
会社を退職しても、傷病手当金の申請をご自身で行うことで支給が続きます。
ただし、国民健康保険には、傷病手当金の制度はありませんので注意をして下さい。
特に会社員の時に病気で休職を傷病手当金を受給していた場合で、治癒する前に退職した時は、国民健康保険に加入するのではなく、今までの保険を継続することで傷病手当金を受け取ることができます。
1か月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた部分については、請求すれば後から高額療養費として払い戻される制度です。
つまり、いくら入院して手術費や入院費がかかったとしても一定の自己負担額以上は払う必要がないのです。
例えば、標準報酬月額(ほぼ給与額)が26万円以下の場合は、自己負担上限額は5万7,600円ですので、それ以上払う必要はありません。
大学病院等で高度先進医療等を受けた時は、一般治療と共通する基礎部分だけが保険外併用療養費として給付されます。
また、高度先進医療は高額になり、全額自己負担だからと言われて保険に加入される方もいます。
しかし現在、全額保険適用になる高度先進医療が増えてきていますので「がんになると大変!」とそれほど大げさに考える必要はないのではないでしょうか。
病気やケガの保障を考える場合、まずは医療保険に加入しようと考えるかと思います。
特に入院した場合は、期間も費用もかかってしまいます。
厚生労働省の「平成29年度患者調査」によると入院日数の平均は29.3日となっています。
結構長いと感じるかもしれません。
しかし、年齢が高くなれば入院期間も長くなるもので、それが平均値を押し上げています。
実際には一番多い日数は、35歳から64歳で21.9日なのでこの数字を参考にすればよいでしょう。
それでは、医療保険を考えるポイントを以下に挙げていきます。
医療保険は、性別と年齢によって異なるので、なるべく早めに加入した方がよいでしょう。
その場合、年齢が高くなればなるほど病気やケガをする可能性が高くなるので、できれば一生涯で加入することをお勧めします。
一生涯保険料が変わらない保険と更新時(例えば10年毎)に保険料が上がっていくものがあります。
更新型は、初めは保険料が安くて魅力的ですが、10年毎に保険料が上がっていくので、年齢を重ねるほど高い保険料になってしまいます。
公的年金で生活していく高齢になる頃には、負担が大きくなってしまうでしょう。
現在は、1泊2日が主流ですし、日帰りもOKの保険もあります。
また長期入院した場合に入院給付金の通算した日数の上限がありますので、それを確認しておきましょう。
入院給付金日額いくらにするかは、迷うところでしょう。
しかし、高ければ安心というものではありません。
高ければ保険料が高くなり、保険に加入したけれど実際に入院しなかったという話はよく聞きます。
公的医療制度を賢く使うのであれば、生活に負担がかからない最低の給付金額でよいかと思います。
それでも不安であれば別途月々5,000円くらいを医療保険に加入したと思って貯蓄すれば、いざという時に安心です。
全ての保険が決められていますので、加入する前には必ず確認をしてください。
年齢の割に保険料が安かったという場合、この支払日数が少ないケースもありますので、要注意です。
病気やケガ等の医療費が心配なので医療保険の加入を考えている方は、まず自分がどの健康保険に加入しているのかを確認してください。
例えば、長期に入院が必要となったとしても、傷病手当金(国保はなし)、高額療養費、保険外併用療養費などを利用して公的医療保険で十分賄えます。
それでも心配であれば、1日の入金給付金が加入した保険の最低額でいいかと思います。
それでもまだ不安であれば、高い医療保険に加入したつもりで月々5,000円を積み立てて、それをいざという時に使うという方法もあります。
「自家保険」と呼ばれます。
健康であればそのまま自由に使えますので、「高い保険に加入して損した」と言うこともないでしょう。
健康を祝いつつ、保険も上手に加入しましょう。(執筆者:特定社会保険労務士、1級FP技能士 菅田 芳恵)
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