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NISA待望の恒久化で「ずっと非課税」実現の可能性 全投資家必見のニュースを解説
長い歴史では暴落相場は何度も起きています。
米国株には長い歴史があります。
超長期的に見れば右肩上がりの相場を形成してきた米国株式ですが、常に上昇していたわけではありません。
過去50年以内で見ても下落率20%を超える暴落は何度もありました。
いずれも現在の下落率を大きく上回る暴落相場でしたが、平均して約5年程度でもとの株価を回復しています。今回の暴落も、
と見ることができるのではないでしょうか。
もちろん「確実に回復する」とはいえませんが、過去から考えると回復する確率の方が高いといえるでしょう。
今は「耐える」ことが重要な時なのかもしれません。
下落相場では大切な資産が大きく変動し、精神的にも辛い時期です。そんな時こそ過去の暴落時のチャートを見返すことで将来への希望を持つこともできます。
下落に耐えきれず「狼狽売り、損失確定」という事態は避けたいものです。
待てばいずれは上昇すると私自身も考えておりますが、それにはまだしばらく時間がかかるかもしれません。
現在の米国では急激なインフレが進行しています。
インフレとは貨幣価値の下落、物価上昇のことですが、急激に起きると消費意欲が減退し、経済活動が停滞してしまいます。
米国政府としても急激なインフレを放置することは経済悪化につながりますのでなんとか打つ手を考えます。
そこで出てくるのがFRB(米国の中央銀行)です。
FRBの使命の一つに「物価の安定」があります。
現在進行している急激なインフレを抑制し、物価を安定させる必要があります。
利上げを行うことにより物価の安定を取り戻そうとしているのですが、これは株式市場にとってはマイナス要因となってしまいます。
利上げを行うことにより国債利回りが高くなるため相対的に株式の魅力が失われてしまいます。
安定性の高い国債で高い利息を得ることができるならば、わざわざリスクの高い株式へ投資する意味が薄れてしまうからです。
利上げが行われている間は株価が上昇相場入りするのは難しいかもしれません。
では、いつまで利上げが行われるのかということが問題となるのですが、「物価の安定=消費者物価指数が落ち着きを見せるまで」継続されるとの見方が多数となっています。
そろそろ落ち着くだろうと思われていた5月の消費者物価指数も予想に反して上昇してしまっていたため、まだしばらく、年内は利上げが続くとする見方が市場のコンセンサスとなっています。
消費者物価指数が落ち着きを取り戻し、利上げがストップしたとしても即株価上昇という流れになるのは難しいかもしれません。
米国のリセッション(景気後退)入りが現実味を帯びているからです。
米国ではGDP(国内総生産)が2四半期連続でマイナス成長となった場合にリセッションとみなしておりますが、第1四半期(1月〜3月)はマイナスとなっており、第2四半期(4月〜6月)の内容に注目が集まっています。
第2四半期のGDPの発表を待たずして「既にリセッション入りしている」という見方も多くなっておりますので、景気後退が現実味を増しているのが現在の米国です。
景気後退局面=株価下落というわけではありませんが、本格的な上昇局面が訪れるのは市場が落ち着きを取り戻してからになるでしょう。
数年単位での下落局面を覚悟しておく必要もあるかもしれません。
低コストのインデックスファンドで積立を継続することが将来の利益につながる
さまざまなマイナス要因が浮き彫りになっているのが今の米国株式市場ですが、投資をやめてしまっては上昇局面に乗ることができなくなってしまいます。
大幅な下落の後は大幅な上昇が待っているのがこれまでの米国株式相場です。
幸いなことにつみたてNISAなどの積立投資においては相場の「底」を当てる必要がありません。
コツコツと積立投資を継続することによって急上昇に乗ることができるのです。
どんな投資先でも良いのかというとそういうわけでもありません。
これら伝統的指数に連動する低コストなインデックスファンドに投資をすることが将来の利益につながると考えます。
つみたてNISAでは買付できませんが、レバレッジ商品に投資をすることは避けたいものです。
安全性の高い積立投資だとしても大きな損失を抱え込むことにつながりかねません。
今回の相場も長い歴史から見れば一つの通過点に過ぎません。
相場の変動に一喜一憂することなく、将来を見据えて積立投資を継続することをおすすめします。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
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