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また、別の質問への回答から、銀行口座を多彩な用途で使っていることがわかります。
これだけ多くの用途があるといくつ銀行口座があっても足りなそうです。
しかしたとえ多くの用途があったとしても、昔と同じく3つの銀行口座で管理できます。
この記事では、用途に応じた3つの銀行口座を用意する方法についてお伝えします。
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まず銀行口座を使い分ける前の準備として、銀行口座の用途を「収入の受け皿」「支出の財源」「資産形成」の3つに分類します。
給与や年金などの入金先を指します。
支出の財源には2種類あり、それぞれ性質が異なります。
・ 生活費
・ 各種引き落とし(公共料金、携帯電話料金、クレジットカード、ネット決済)
・ 電子マネーなどへのチャージ
・ ローンの返済
突発的または不定期で発生する支出です
(例)
・ 入院・手術費(一時立替分含む)
・ 冠婚葬祭費
・ 家電の購入、修理費用
資産形成とは、ライフイベントなどに備えてお金を増やすことです。
・ 貯蓄
・ 投資
このような形で分類すると、銀行口座の使い分けがしやすくなります。
次は、以上の分類をもとに銀行口座の使い方を3種類に分けます。
そこで留意すべきポイントが
ことです。
2種類の支出を同じ銀行口座で管理すると「臨時支出用のお金を生活費に使ってしまった」などの弊害が生じます。
そのため、2種類の支出は別々に管理すべきです。
それを念頭に置いた上で、銀行口座の使い方を3種類に分ける方法をお伝えします。
1番よく使う普通預金口座(総合口座)を「メイン口座」に設定します。
<メイン口座の主な役割>
・ 収入(給与・年金等)の受け皿
・ 日常的な支出の財源
・ 臨時支出用口座や資産形成用口座に移すお金の一時保管
家計の管理はメイン口座を中心に行います。
臨時支出用にはすぐにお金を引き出せる口座が適しています。
たとえば、
・ ATM出金可能な定期預金口座
・ メイン口座とは別の普通預金口座(※)
などです。
※普通預金口座は原則として1銀行1口座しか開設できないため
資産形成用口座の定番は定期預金口座ですが、人によっては証券口座も候補に入ります。
現在資産が少ない人は、定期預金口座のみで資産を増やすのがおすすめです。
そう聞くと
と思う人もいるでしょう。
確かに、定期預金金利が高めの楽天銀行でも年利は0.02%。
100万円を1年預けてつく利息はたった200円、そこから税金を引けばもっと少額です。
しかし、元本割れしない定期預金は確実に資産を増やせます。
たとえば、毎月1万円ずつ積立定期預金を続けた場合、元金だけでも1年後には12万円、10年後には120万円になります。
また、定期預金や普通預金は預金保険機構の保護対象なので、銀行がつぶれた場合も「1,000万円以下の元本+利息」は手元に戻ってきます。
その点も大きなメリットだと言えます。
すでにある程度資産があ人には、証券口座もおすすめです。
私は現在つみたてNISA口座(証券口座)で投資信託を運用していますが、総投資額に対して約6%の利益がついています。(2022年5月26日時点)
これは銀行預金では考えられない高利率です。
投資商品は預金保険機構の保護対象外で、元本割れもありますが、効率よく資産を増やす手段としては最適です。
以上の形で口座を使い分けると、家計を上手に管理しながら資産を増やせます。
最後に、それぞれの口座に適した銀行を選びます
メイン口座は自分が1番使う銀行に置き、その銀行を「メインバンク」とします。
メインバンクは以下の点を考慮して選びます。
・ 家の近くに営業店がある
・ 住宅ローンなど長期の取引が想定される
・ 無料で利用できるATMが多い
・ 銀行員と対面で直接話ができる
・ 税金納付等の指定金融機関である
特に、「銀行員と対面で直接話ができる」点は、住宅ローンや事業資金の借り入れにおいて有利に働きます。
また、「税金納付等の指定金融機関」である点も意外と重要なポイントです。
近年はネット銀行をメインバンクにする人も多いのですが、以上のことを考えると、やはり近くに営業店がある銀行がおすすめです。
臨時支出は現金払いが多いので、手数料無料でATMが利用できる点を重視すべきです。
たとえば、
・ 近所に無料で利用できるATMが数多くある銀行
・ 1か月のATM利用手数料が無料になる回数が多いネット銀行
などがおすすめです。
資産形成用の口座は次のポイントをもとに選びましょう。
・ 預金金利が高い(銀行口座)
・ 取り扱う投資商品が多い(証券口座)
・ 銀行口座と証券口座を連携しやすい
・ 各種銀行手数料が安い
・ 口座の利用でポイントを得られる
以上の条件をおおむね満たすのがネット銀行ですが、インターネットに疎い場合は実店舗がある銀行を選ぶ方が良いでしょう。
令和になってから銀行口座の用途がますます多様化しています。
しかし、現在の用途に応じて銀行口座を適切に使い分ければ、口座数が少なくてもまったく問題ありません。
この記事を1つの参考としながら、3種類の銀行口座を上手に使い分けてみましょう。(執筆者:元銀行員 大岩 楓)
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