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ほとんどの場合、賃貸に入居するときは火災保険への加入が条件となっています。
賃貸から賃貸へ引っ越しをするときに注意したいのが、火災保険の住所変更や解約を忘れずに行うことです。
賃貸の火災保険は1年契約や2年契約のものが多く、加入していることを忘れがちです。
契約していた火災保険をそのままに、新しい賃貸で別の火災保険に加入するのはもったいないです。
(1) 火災保険の住所変更をする
(2) 以前の火災保険を解約して解約返戻金を受け取り、新たに火災保険に入り直す
どちらかの手続きをすることで、無駄な火災保険料を払わずに済みます。
まずは住所変更などで対応できないかを確認し、ダメならもともと入っていた火災保険を解約して、残りの期間に応じた保険料の払い戻しを受ける手続きをしてください。
ただし、残りの期間が短いときは解約返戻金がないこともあります。
賃貸に引っ越しをするとき、ガス・水道・電気の契約手続きは全て自分で行います。
この中で自由に契約する会社を選べるのは、電気だけです。
2016年からの電力自由化によってさまざまな会社が電力サービスを提供できるようになり、賃貸でも自由に電力会社を選べるようになりました。
不動産会社からもらう資料では、旧一般電気事業者(東京電力、関西電力など)が紹介されていることも多いですが、そこと契約する必要はありません。
電気料金の見直しサービスサイトを活用し、新しく住む地域で利用可能な電力会社の比較をしてください。
「初年度は1万円キャッシュバック」など、お得なキャンペーンを行っている電力会社を選べば大きな節約になります。
引っ越しに忙しくて電力会社を比較する暇がなく、旧一般電気事業者の電気会社と契約した場合でも、さらに電気料金を節約できるポイントがあります。
部屋に設置されているブレーカーはアンペア数によって異なるため、特に指定しなければ前の住人が使っていたアンペア数で契約となることが多いです。
ブレーカーを見てアンペア数が高かったら、契約アンペアを下げることで月々の電気料金を下げられます。
低いアンペア数の方が基本料金が安いからです。
たとえば東京電力で50アンペアの契約を30アンペアにすると、年間約6,800円の節約になります。
賃貸に引っ越しして新しくガスの契約をするときは、ガスの立ち合いが必要です。
その際、ガス会社に保証金を預けるケースがあります(多くはプロパンガスの場合)。
保証金を払ったときの預かり証は、退去するまでしっかり保管しておいてください。
ガスの立ち合い時に現金で渡すものなので、預かり証が自分で管理できる唯一の記録になるからです。
「預かり証がないと返金できない場合がある」と書かれていることもあり、本来は退去するときに返ってくるはずだった預り金を受け取れなくなる可能性があります。
写真は私が保管しているガスの保証金預かり証です。
実際に「預かり証がないと返金できない」と言われた友人もいます。
入居してすぐの手続きでバタバタしているときですが、預かり証を無くさないようにしてください。
入居したら家具を搬入する前に、部屋の様子をチェックします。
・ 床や壁紙などに汚れや傷がないか
・ 台所の流し下の様子
・ 収納の内側の汚れ
・ ベランダの状態
気になる汚れや傷があった場合、写真や動画で記録しておいてください。
借りている部屋を退去するときは「原状回復」といって、物件に与えてしまったダメージを復旧させる必要があります。
たとえば壁紙にものをぶつけてしまって穴が空いていたら、その部分の壁紙を張り替える費用を借り手が負担します。
もしも入居したときからそうなっていたのであれば、写真に撮っておくことで自分の非ではないことを主張できるのです。
一般的に、原状回復の費用は入居するときに払った敷金の中から引かれ、残った金額が戻ってくる仕組みです。
すぐに効果が現れるものではありませんが、入居するときに記録しておくことで将来の負担を減らせます。
いざ引っ越しが始まってしまうと、目の前のスケジュールをこなすのに必死で節約のことまでなかなか頭が回らなくなります。
余裕のあるときに自分ができる節約ポイントを確認し、実践につなげてください。(執筆者:福島 怜実)
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