- 週間ランキング
なぜかというと2022年は米国株が軟調な相場になる可能性が高くなっているためです。
米国株といえば積立NISAやiDeCoでも大人気の投資先です。
• SBI・V・S&P500
• SBI・V・全米株式
• 楽天・全米株式(楽天VTI)
• eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
これらのファンドに投資している人も多いのではないでしょうか。
米国株はここ数年、最高値を更新し続け、多少の下落はあれど大きく上昇してきております。
コロナショックの際も数か月で回復、さらなる高値更新を果たしたことは記憶に新しいのではないでしょうか。
つまり米国株式に投資している人は「ほぼ例外なく利益が出ている」ということになります。
始めたタイミングによっては一度も下落相場を経験することなく
なんて人も多いかと思います。
ですが、そんな時こそ注意が必要です。
「最強」とうたわれた米国株式もその好調がずっと続くことはありません。
最強の座から降りるのが今年かもしれません。
「日経平均」vs 「S&P500」 過去5年~30年間、投資していたらどうなっていたか試算してみた
コロナショックの際は失業率も増加し、さすがの米国経済も失速するのでは? と思われていました。
ですがそんな心配もどこ吹く風。
いち早く経済の立て直しに成功し、失業率もコロナ前の水準まで回復しております。
一部ではいまだ物流等の根詰まりは残っていますが、今年、来年にはほぼ正常化するといわれています。
また、政府による金融緩和策の影響で市場にマネーが潤沢に流通し、インフレまで起きています。
行き過ぎたインフレは経済の混乱を招くため、今度は金融引締策に動く必要が出てきます。
アメリカの中央銀行であるFRBはテーパリング(量的緩和の縮小)と利上げ(金利の引き上げ)に動き、活性化し過ぎた経済を落ち着かせるための施策を打ち出しております。
日常生活においては過度なインフレは問題です。
物価が上昇し過ぎると買い控えがおき、経済にとってはマイナス要因となるからです。
そこで政府としては金融引締策を行い、溢れ過ぎた資金を回収、過度なインフレを解消する必要が出てくるのです。
利上げがその代表的な施策です。
ですが株式市場にとってはあまり歓迎するべきことではありません。
特に利上げは株価にとってマイナスに働くことが多いです。
企業からの目線で見ると、金利が高くなってしまうとお金を借りづらくなってしまい、設備投資や新たな事業への挑戦が難しくなってしまいます。
企業の利益が上がらなくなると株は売られてしまい、株価低迷へとつながってしまいます。
つまりこれから米国政府の打ち出す施策によっては株価の動きが軟調になってしまう可能性があるということです。
個人的には暴落までのことは起きないと思いますが、これまで同様毎年二桁%の成長率を維持することは難しくなるのではないかと考えています。
投資すれば投資するほど利益が大きくなっていたここ数年の米国株式の動きに慣れてしまった人は今一度、投資の性格を理解することが必要となります。
買えば利益が出るわけではありません。
元本が欠損してしまうリスクがあるのが投資です。
今までと違い利益が伸びなくなってしまう方や、場合によっては含み益が含み損に変わってしまう人も出てくるかもしれません。
あくまでも積立投資は長期で考えるものです。
1年や2年単位で見るものではありません。
仮に米国株式の軟調相場や下落相場が来てしまった場合は
「下がった時はむしろ買い時」
「安い価格でたくさん仕込むことができるチャンス」
と割り切って将来のための投資期間と認識することが大切です。
これまで下落相場を経験したことがない人ほど、思った様に利益が出ない時に投資をやめてしまう危険性があります。
「去年と違って利益が出ないしやめようかな」
「せっかくの利益がなくなってしまった!銀行貯金の方が良かった!」
「一度売却して、上がりそうな時に再開しようかな」
なんて迷いが出ることもあるかもしれません。
そんな時は「投資を始めた目的」に立ち返ってみることをおすすめします。
• 教育資金準備
• 老後資金準備
• サイドFIREの資金準備
人それぞれ目的は違うかもしれませんが、積立投資を始めたということは長期的に資産形成していきたいと考えたはずです。
目先の動きに翻弄されず本来の目的に立ち返ることにより、より長期的視点で見ることができるようになるはずです。
下がった時はむしろ買い時です。
長期的な資産形成を考えるとやめるべきではありませんし、売却するべきでもありません。
たんたんと積立を継続し、投資し続けることにより大きな利益を出すことができます。
継続することが何よりも大事なのが積立投資です。
仮に2022年に軟調・下落相場が来たとしても、それに惑わされず本来の目的のために積立を継続することを強くおすすめします。(執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光)
【米国ETF】バンガード社「VOO」と「VTI」はどっちが良いか 市場価格が6年以上も上昇中の2つを徹底比較
投資信託は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」1本でいい
米国株はこれからも安泰か? 現在抱えるリスクと、過去の暴落を分析