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「車が重たくなれば燃費が悪くなる」ということを聞いたことがありませんか。
しかし、何キロのものを乗せたら燃費が悪くなるのかと聞かれると答えに困ります。
目安は50キロです。
燃費よく走るために、車に乗せる物や荷物の目安は50キロ程度です。
50キロであれば、人1人が乗ったくらいで燃費が変わることはほとんどありません。
しかし、車は家族や複数人で乗ることが多く、自分しか乗らないという人はごく僅かです。
誰も乗せないというのは無理があります。
100キロ超えれば燃費の違いは一目瞭然。
50キロの人が1人で乗っていれば燃費に影響は出ませんが、2人以上になると燃費の違いがわかってきます。
ECCJ(一般財団法人省エネルギーセンター)の調べではアイドリングやエアコンをかけたままの状態での燃費について計測しています。
そのなかに、車の重さと燃費についての計測もあり、それによると100㎏の荷物を積むと3~5%燃費が悪くなったという結果が出ているのです。
ここからが本題です。
わたしは仕事柄、毎日のように車を預かりますが、荷物を多く積んでいる人が意外と多いのに驚きます。
そのまま積んでいる理由を聞くと次のような答えが多く帰ってきます。
・ 寒さで荷物を降ろすのが面倒
・ 子どもを降ろすだけで精一杯
・ 夏場のレジャー用品をそのままにしている
・ ウインタースポーツに使用する道具を入れている
・ 車内を物置き感覚で使っている
車が、重くなると発進や加速性能にはじまり、ブレーキ性能、ハンドリング、そして燃費といったさまざまな箇所に悪影響が出てきます。
最近は、コンパクトカーでもラゲージルームが広く設計されているため、多くの荷物を乗せることができます。
しかし、荷物の重さが増すほどガソリンの無駄遣いにつながっているのです。
例えば、ゴルフバックやスキー用品1個が約10キロです。
これらを降ろして50キロ走行するとガソリン15ccの節約になります。
1ℓ=1000ccなので計算をすると
1000cc÷15cc=66.7cc
66.7cc×50km=3.335km
10キロの荷物を積んだまま3.335キロ走ると1リットル損をするということになるのです。
「これだけの距離を走ってたかが1リットル…それなら乗せっぱなしでも構わない」という人もなかにはいます。
しかし、この数値はあくまで人1人に対して10キロ程度の荷物という計算です。
人を複数人乗せて荷物も複数個乗せれば、さらに燃費は悪くなるのです。
この記事では、車の重さと燃費の関係性について解説してきました。
最近の車はラゲージルームが広く設計されているため、大きな荷物でも乗せやすくなっています。
しかし、荷物を降ろすのが面倒という理由だけで、車内に放置したまま走行を続けると、燃費は悪く車にも悪影響を及ぼします。
年末、大掃除のシーズンもやってきました。
家の中を綺麗に片付けるだけでなく車内の荷物もスッキリさせれば、燃費の改善につながります。
燃費良くするために誰にでもできること、それが車内清掃です。(執筆者:自動車会社経営25年 河野 みゆき)
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