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台風で隣家を破損させてしまった場合、損害賠償は生じるの? 質問の多い「台風の保険」について解説します。
最も重要になるのが、民間保険に加入することです。
火災保険には大きく「民間保険」と「共済」という選択肢がありますが、民間保険を選ぶことを強くお勧めします。
大まかな違いと、なぜ民間保険を選ぶべきなのか解説していきます。
保険はいざという時に使えないと意味がありません。
特に火災保険は活用機会の多い保険です。
そのため、目先の保険料よりも、補償内容とのバランスで考えることが重要です。
民間保険と共済のメリット・デメリットを表にまとめました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
補償内容が充実している (火災以外の被害も広くカバー) | ・共済に比べると保険料が高い | |
保険料が安い (その代わり補償内容が薄い) | ・火災以外があまり補償されない ・補償の上限金額が低く設定されている ・補償内容が分かりにくい |
火災保険は、建物を多くの被害から守ってくれることで、「家災保険」などと呼ばれることもあります。
共済の場合は費用は抑えられますが、補償範囲が非常に限定的なため、火災保険本来のメリットがあまり活かされません。
【火災保険の事故別の支払い件数ランキング】
事故種別 | 事故件数 |
---|---|
水災・風災・雪災など | 21,025件 | 漏水などによる水濡れ | 4,057件 | 不測かつ突発的な事故 (汚損・破損など) | 2,864件 | 落雷 | 2,810件 | 建物外部からの物体の落下・飛来・衝突など | 1,719件 | 盗難による盗取・損傷・汚損 | 1,583件 | 火災保険 | 926件 |
※ランキングには地震保険の保険金支払実績は含まれません。
出典:損保ジャパン 平成24年度個人用火災総合保険 保険金支払実績
火災保険の申請件数は、「風災」「雪災」「破損・汚損」など、火災以外の被害によるものが大多数を占めています。
非常に活用機会が多い保険のため、さまざまなリスクを広くカバーできる、民間保険に加入しておく方がメリットが大きいと言えます。
単純に比較はできませんが、同じ被害を受けた場合でも、民間保険と共済では、補償される金額に100万円以上の差が出るケースもあります。
火災保険の契約内容は、主に下記2点の組み合わせで決まります。
それぞれについて具体的に解説していきます。
火災保険の補償対象は「建物」と「家財」に分かれています。
この両方もしくは、どちらか片方だけに加入もできます。
それぞれどのようなものが対象になるのか、例をまとめました。
「建物」と「家財」の判断基準は、基本的に動かせるかどうかによって決まります。
動かせないものは「建物」、動かせるものは「家財」となっています。
上述した通り、火災保険は火災以外にも多くの被害が対象となります。
【主な補償内容】
補償内容 | 内容 |
---|---|
火災、落雷、破裂・爆発 | ・失火、もらい火、放火などの火災 ・落雷による家屋や家電の破損 ・ガス漏れによる爆発やガス管の破裂 | 風災、雹災、雪災 | 台風、雹、豪雪、雪崩などによる家屋や家財の損害を補償 | 水濡れ | 水回り設備の故障や上階からの漏水による水濡れ損害を補償 | 物体の落下・飛来・衝突 | 車の突っ込みや飛び石など、外部から何かが落下・飛来・衝突したことによる破損を補償 | 盗難 | 現金や家財の盗難や、盗難に伴う鍵や窓ガラスなどの損壊を補償 | 水災 | 台風、豪雨、暴風雨による家屋の浸水、洪水による水害、土砂崩れによる損害を補償 | 破損・汚損 (不測かつ突発的な事故) | 事前に予測して防ぐことができない建物・家財の思わぬ損壊を補償 |
火災保険に加入する際に、知っておきたい裏ワザを3つご紹介します。
保険料の負担を抑えつつ、もらえる金額を増やせる可能性があるテクニックなので、ぜひご活用ください。
上述した補償内容の中には、一部任意で加入するものがあります。
その中でも「破損・汚損」については必ず加入するようにしましょう。
「破損・汚損」は、予期せぬ事故全般を補償してくれるものです。
例えば、
・ 子供がボールを投げてテレビが壊れた
・ 模様替え中にうっかり壁を破損させてしまった
など、自身や家族がうっかり破損させてしまったような場合にも対象となります。
付けても保険料に大きな差はないため、積極的に加入されることをお勧めします。
注意点としては、免責金額(自己負担額)が設定されるケースが多いため、必ず免責0にできる保険会社を選ぶようにしましょう。
※できる保険会社が限られます。(2021年10月現在)
火災保険はなるべく大手の代理店からの加入がお勧めです。
主な理由は下記の2点です。
各保険会社には「臨時費用」が支払われる特約が用意されています。
こちらの特約は、通常もらえる保険金に対して、10%上乗せで支払うというものです。
例)風災の被害で50万円の認定であれば55万円の支払い
一部の(大手)代理店では、10%ではなく20%にアップさせることができます。
保険料は多少変わりますが、通常よりも良い条件で、この特約に加入できる場合があります。
火災保険の代理店には損害率という指標があり、あまり保険を使われたくないのが本音でしょう。
特に小規模の代理店では、預かっている保険料が少ないため、同じ金額を支払っても、支払い金額の割合が大きくなってしまいます。
「申請しようとしたら代理店の対応が急に悪くなった」というのはよく聞く話なので、そういう意味でも支払いに余力のある大手の代理店から加入することをお勧めします。
補償内容を良くしようとすると、どうしても保険料が上がってしまいます。
そこで、賢く保険料の支払いを抑える方法をご説明します。
保険金額(補償される金額)を低く設定することで、保険料を下げることができます。
特に家財の保険は、所持されている家財が少なかったり、あまり高額なものを置いてないという方は、保険金額を自己申告で調整しておくことがお勧めです。
少し内容が逸れますが、水災補償は保険料が高額になるため、リスクがないエリアであれば外しておくのがいいかと思います。
水災リスクについては、加入前に担当者にハザードマップなどで確認してもらいましょう。
火災保険は近年何度も値上げされています。
そのため、加入の際は長期契約にすることで、現状の保険料を長く維持できます。
長期契約にすると割引もあるため、保険料が安くなります。
仮に途中解約した場合でも、残りの月数分の掛け金は戻ってくるため、長期契約は基本的にメリットしかありません。
一括で支払うのが難しいという方も、長期契約の割引を受けつつ月払いにすることが可能です。
そうすれば、一括で支払うよりも負担を分散して加入できます。
火災保険は、申請できる被害があっても、気付かず申請漏れになっている方が非常に多くおられます。
弊社の調査でも、築10年以上の約90%で、何らかの被害が見つかっています。
何年も保険だけかけているという方は、リフォーム会社や、火災保険申請サポートなどの業者に見てもらうのがお勧めです。
火災保険は使っても特段デメリットもないため、活用しない理由がありません。
火災保険は、ほとんどの契約が掛け捨てになっています。
そのため、自動車保険のように、使っても保険料が上がることはありません。
申請回数にも決まりはないので、基本的に被害に遭えば何度でも使えます。
火災保険を申請して受け取った保険金の使い道は自由です。
必ず修繕やリフォームに使う必要はありません。
極端な例で言えば、貯金や趣味に使っても問題ありません。
もちろん、修繕をするのがベストな使い道ですが、一部を修繕に当てて、残った金額を別のものに使うなど契約者が選べます。
火災保険の請求期限は3年と定められています。
被害に遭っているのに申請を先延ばしにすることで、保険金をもらい損ねる可能性があります。
時間が経つほど経年変化との区別がつかなくなるため、被害に遭ったらすぐに申請するようにしましょう。
火災保険はあまり詳しい説明を受けず、なんとなく加入しているという方が非常に多いです。
しかし、他の保険と比べても活用機会が多く、「知ってるか知らないか」の差で、無駄な保険料を抑えたり、いざ使った時にはより多くの保険金を受け取れる可能性があります。
何年も保険に入ってるのに、使ったことがないという方は、「申請漏れをしていないか」業者に見てもらうことをお勧めします。
これから加入される方や、更新をお考えの方だけでなく、既に火災保険に入っているという方も、保険の内容を知り、お得に活用してください。
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