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日本には大きく分けて2種類のデビッドカードがあります。
VISAなどの国際ブランド提携のデビッドカードです。
国内外の実店舗やネット店舗などの国際ブランド加盟店で使えます。
日本電子決済推進機構発行のデビッドカードです。
国内の加盟店で利用できますが、海外やネットショッピングでは使えません。
以上のどちらかを選ぶ場合は、利用範囲が広い国際ブランド提携デビッドカードがおすすめです。
株式会社MMD研究所とビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社(以下・VISA)が共同で行った「コロナ禍での支払いやお金の管理に関する調査」の結果をもとに、ユーザーが実際に感じているデビットカードのメリットを挙げていきます。
調査によれば、ユーザーが感じるデビットカードのメリット上位は次の5つです。
1位:銀行口座と直結していること(25.3%)
2位:現金でチャージをしなくても利用できること(20.7%)
3位:ポイントが貯まりやすいこと(20.4%)
4位:現金を持ち歩く必要がないこと(20.2%)
5位:ATMで現金を引き出す必要がないこと(19.7%)
この結果から、デビットカードは支払いなどで現金が介在しない点にメリットを感じる人が多いことがうかがえます。また、ポイント面でメリットを感じるユーザーも多いようです。
・ 未成年(15歳以上)でも使える
・ 与信審査(個人信用情報などの審査)がない
・ クレジットカードを持てない人でも国際ブランドで決済できる
・ 支払い上限額を設定できる
・ 即時払いで支払いを管理しやすい
【決済上のデメリット】
・ 支払いに必要な残高がないと決済できない
・ 分割払い・リボ払い・キャッシングができない
・ デビッドカードを使えない支払いがある
以上の1、2は、裏を返せば「お金の使い過ぎを防げるメリット」とも言えます。
3 についてはガソリンスタンドや公共料金などの支払いなどを指しますが、こちらはデメリットだと言えるでしょう。
【利用条件上のデメリット】
・ 支払実績が高くてもポイントなどの利用条件が向上しない
・ ポイント還元率がクレジットカードより低い
以上のデメリットを理由にデビットカードを利用しない人も多いかもしれません。
デビットカードのユーザーはどの程度使いやすさを感じているのか「コロナ禍での支払いやお金の管理に関する調査(VISA・MMD研究所調べ)」では、その手掛かりとなる次の結果も出ています。
・ デビットカード利用者の継続利用意向を表明した人55.4%
・ デビットカードの家族・友人・知人への推奨度65.3%
・ 国際ブランド加盟店で使えることを「知らなかった」と回答したデビットカード未利用者77.3%
参照:MMD研究所
これらの結果からユーザーの多くがデビットカードに使いやすさを感じていると思われますが、その一方でユーザーの約半数が何らかの理由で継続利用に難色を示していることがわかります。
その理由の一つとして私が着目したのが、「国際ブランド加盟店で使えることを『知らなかった』と回答したデビットカード未利用者77.3%」という結果です。
この結果を見て、「加盟店の店員でも知らない人が多いのではないか?」と考えました。
私は国際ブランド加盟店でデビットカード決済ができなかったことが2度あります。どちらのときも、
1. レジでデビットカード決済を行う旨を伝えると、「デビットカード決済はできない」と言われた。
2. 店員にデビットカード決済について確認してもらった上で決済にこぎつけたが、店員が端末の操作に迷って決済が終わるまでに5分近くかかった。
3. 帰宅後に銀行口座から決済した料金が引き落とされていないことが判明。再度支払いについて問い合わせる羽目になった。
4. 以後それらの店舗でデビットカードを使うことは避けている。
おそらく私と同様の体験をしたユーザーは少なくないでしょう。それが、ユーザーの継続利用意向に悪い意味で影響している可能性が高いと私は感じます。
デビットカードのメリットをよく知るユーザーとしてはもっと普及してほしいところです。
デビットカードを持つメリットのある人を紹介します。
【クレジットカードやスマホ決済による使い過ぎが心配な人】
銀行口座残高以上の支払いができないデビットカードは、お金の使い過ぎをセーブできます。
【クレジットカードを使えない人】
諸事情からクレジットカードを使えない人もデビットカードは問題なく使えます。
【高齢者】
高齢者にはクレジットカードやスマホ決済に抵抗がある人が多数います。
そんな高齢者には、誰でも簡単に使えてお金の使い過ぎや現金を持ち歩くリスクを減らせるデビッドカードがおすすめできます。
【15歳以上の生徒や学生】
15歳以上の生徒や学生は、上限額を設定した上でデビットカードを使うと低リスクでキャッシュレス決済を賢く利用する方法を学べます。
【海外に行く人】
デビットカードは多くの国で主流の決済手段であり、仕事や旅行などで海外に行く人には必需品だと言えます。
クレジットカードは上限があっても、「自分の口座にある金額」の上限ではないので、それ以上に使ってしまう可能性は高いです。
「月いくらまで」と決めていても、使った金額を把握できないと困ります。
デビットカードは口座にあるお金が上限なので、そこにいくら入れておくかで調整が可能です。
クレジットカードや現金、pay系で支払いをして、使い過ぎを感じ節約を考えている場合は、デビットカードを試してみてください。(執筆者:元銀行員にしてベテラン主婦 大岩 楓)