DeFi とは、パブリックブロックチェーン上に構築された新しい⾦融システムである。DeFiプロジェクトに関連するトークンの時価総額は合計114億ドルであり、暗号資産市場全体の時価総額(4,012.5億ドル)の約2.8%を占める。DeFiPulseによると、DeFi全体のスマートコントラクトにロックされている担保資産額(TVL、Total Value Locked)は9月18日に100億ドルを超え、足元では120億ドル台で推移している。Harvest.financeのハッキング事件後に一時的に減少したが、その後回復している。1年前からは約18倍、今年6月1日時点からは約11倍の急成長である。

イーサリアム上のDeFi関連プロジェクトは、レンディング、トレーディング、デリバティブ、アセット・マネジメント、保険、カストディなどのタイプに分けられる。最もTVLが大きいのはレンディングサービスで42.2億ドル(全体の38%)、次にDEX(分散型取引所)サービスが40.7億ドル(37%)、資産運用サービスが24.3億ドル(22%)、デリバティブが5.3億ドル(5%)、ペイメントサービスが8,400万ドル(2%)と続く。

DeFiトークンの時価総額ランキングは、オラクルを提供するChainlinkのLINKトークンが1位であり、それにwBTC、DAI、Makerなどのステーブルコイン関連のトークンが続いている(CoinMarketCapより、11月6日時点)。

イーサリアム基盤以外では、TRON、COSMOS、EOS、Polkadotなどのブロックチェーン上でもDeFiサービスの提供が始まっているが、いずれもイーサリアム基盤のDeFiの規模には届いていない。8月にローンチされたTRON基盤のDEX「JustSwap」では、ホワイトリスト入りしたプロジェクトが資金だけ集めて行方をくらますExitScamが9月に発生し、ユーザーから集められた約1.4億ドルの資産がアクセス不能となった。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 DeFiの概観【フィスコ・暗号資産コラム】