レンタルサーバ事業大手のGMOインターネット<9449>は10日、日本円と連動したステーブルコイン(円ペッグ通貨)「GMO Japanese YEN(GJY)」をアジア地域で2019年度に発行すると発表した。同通貨はGMOインターネットグループのグローバル・ブランド「Z.com」を通じて発行する予定だという。

同社ではかねてより仮想通貨事業に注力しており、2017年5月には仮想通貨交換事業を、同年12月には仮想通貨マイニング事業を開始している。同社は、仮想通貨に関する事業領域である「交換」、「マイニング」、「決済」のなかで、「交換」、「マイニング」には参入しているが、残る決済領域については、ボラティリティの観点から仮想通貨が決済通貨となり得るのか調査・研究している段階だったという。

こうしたなかで、価格の安定を実現するステーブルコインの可能性に着目し、仮想通貨のボーダレスな取引を支援するべく、ステーブルコインの発行に向けた準備を本格的に開始するに至ったようだ。

ステーブルコインとは、米ドルなど法定通貨と価格をペッグさせるなどの方法をとって価格を安定させる仮想通貨である。現在、ステーブルコインのなかで最も取引量が多い仮想通貨にはドルとペッグされたテザー(USDT)がある。テザーは1日に取引されるステーブルコインの取引量の約98%を占めているとの報道もある。

また、同じく日本円とペッグさせることで価格を安定させる国産のステーブルコインには、ブロックチェーン推進協会(BCCC)が発行して昨年仮想通貨取引所ザイフが上場したZEN(JPYZ)がある。

価格が不安定であるという仮想通貨のデメリットを克服し、決済手段としての利便性を高めようとするステーブルコインのメリットは、今後も注目されてゆく可能性がある。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 GMOインターネット、来年度、円ペッグ通貨をアジア地域で発行か【フィスコ・アルトコインニュース】