国際通貨基金(IMF)は10日、独自の仮想通貨「ソブリン」を導入することを計画しているマーシャル諸島に対し、マクロ経済と金融の安定性リスクの観点から警告を行う内容のレポートを発表した。

マーシャル諸島は今年2月、米ドルに次ぐ第2の法定通貨として、ソブリンの発行計画を発表。同月に、関連法が施行された。

IMFはレポートの中で、マーシャル諸島には商業銀行が一つしかないことに言及。米国の金融機関がデューデリジェンスを強化していることから、ソブリンの導入施策が資金洗浄対策に欠けていれば、米国の銀行が取引を断つ可能性があり、唯一の米ドルのコルレス銀行(海外送金における中継銀行)を失うリスクを高めていると伝えている。ソブリン導入によって得られる利益は、経済、評判、ガバナンスのリスクによって生じるコストと比較して小さいだろうと結論付けた。

同国は、気候変動や自然災害に直面することから、国外からの資金援助への依存度が高く、銀行の喪失は、同国の経済に多大な危険を及ぼす可能性があると伝えている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 IMF、マーシャル諸島の仮想通貨発行計画に対してリスクを警告【フィスコ・アルトコインニュース】