世界最大のインターディーラーブローカー「TP ICAP」はフィデリティなどと共同で、機関投資家向けの暗号資産取引プラットフォームを立ち上げることを発表した。

TP ICAPは、2019年にデジタル資産事業を立ち上げ、現在、取引所大手のCMEグループでビットコインの先物・オプションなどの暗号デリバティブ商品を取引できるようにした。

TP ICAPのデジタルアセット部門の共同責任者であるSimon Forsterは、「現在の暗号資産取引プラットフォームのインフラでは、ほとんどの機関が事前の資金調達を必要とし、カストディアンとして機能するため、多くの機関投資家の取引を妨げており、流動性の断片化につながっている。」と述べている。暗号資産の取引執行とカストディーサービスを別々に行うことでリスクを分散させ、株式や債券、外国為替などの伝統的な資産と同じように暗号資産の取引を行うことを目指すという。

新たに立ち上げるプラットフォームは、英国金融行為監督機構(Financial Conduct Authority)への登録を経て、今年末までにサービスを開始する予定である。サービス開始後は、ビットコイン(BTC)のスポット取引が可能になり、その後イーサリアム(ETH)も追加するようだ。2021年に入り、機関投資家から暗号資産への注目度が高まっている中、機関投資家向けの暗号資産サービスの今後の展開に注目したい。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 TP ICAP、フィデリティらと共同で暗号資産取引プラットフォーム立ち上げ【フィスコ・ビットコインニュース】