2018年、香港取引所に上場申請をした中国のマイニング(仮想通貨の新規発行や取引承認に必要となる計算作業)企業大手3社のうち、2社の上場が認められなかったことが日経新聞の報道により明らかとなった。現在仮想通貨市場は急落しており、最大手ビットメイン社の申請も認められない可能性が出てきているようだ。

同報道によれば、5~6月に申請したカナーンと億邦国際、2社の申請が無効となり、億邦国際は12月20日付で再申請に踏み切ったという。億邦国際は仮想通貨ビットコイン(BTC)が昨年12月の高値から8割下げている市場の影響を受け、マイニング事業の採算が悪化。2018年7-9月は大幅な減収・減益になるとの見通しを発表している。

ビットメイン社は、ビットコインのマイニング、ASIC(ビットコインのマイニング用の半
導体)の開発設計、ASIC駆動のビットコインマイニングリグ(マイニングを行うための装
置)である「アントマイナー」の販売などを手がけている。同社はマイニングハードウェ
ア市場の70~80%を占めるとの報道もある。今年7月には、ビットメイン社の企業価値が約140億ドルとなる見込みでIPO(新規株式公開)を計画していると報じられ、その後9月26日に香港証券取引所に上場申請を行ったことが明らかとなっていた。

IPOによってマイニング市場をほぼ寡占していたビットメイン社がパブリックな企業になることは、業界の発展にとっても重要な意味を持つ。IPOが実現した場合は同社の透明性が高まるとの期待感もあるなか、今後の動向が注目される。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 香港取引所、中国マイニング企業2社の上場を認めず【フィスコ・ビットコインニュース】