2日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比70.02ポイント(1.95%)安の3518.76ポイントと大幅続落した(上海A株指数は1.95%安の3688.20ポイント)。


対外関係の悪化が警戒される流れ。中国共産党建党100周年の7月1日、習近平・国家主席は式典で演説し、「中国人民は、いかなる外来勢力による圧迫も許さない」などと述べ、名指しをしないまま米国を強くけん制している。前日公表された6月の財新・製造業PMI(民間集計)が予想以上に前月から低下したことも、引き続き売り材料視された。前日は記念式典が開かれていたとあって、下げ渋る場面もみられたが、この日は売りに拍車がかかっている。金融や酒造など大型株に売りがかさんだ。上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は3.6%下落し、主要指数をアンダーパフォームしている。(亜州リサーチ編集部)


金融株が下げを主導。招商銀行(600036/SH)が5.3%安、興業銀行(601166/SH)が2.4%安、中国人寿保険(601628/SH)が3.9%安、中国平安保険(601318/SH)が3.8%安、中信証券(600030/SH)が4.1%安で引けた。


消費関連株も急落。免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が6.3%安、家電メーカーの海爾智家(600690/SH)が4.6%安、白酒最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)と醤油メーカー中国大手の仏山市海天調味食品(603288/SH)がそろって4.4%安、老舗化粧品メーカーの上海家化聯合(600315/SH)が4.1%安と値を下げた。


医薬品株も安い。薬明康徳(603259/SH)が7.7%、人福医薬集団(600079/SH)が5.7%、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が4.0%、北京同仁堂(600085/SH)が3.9%ずつ下落した。ハイテク株、不動産株、防衛関連株なども売りが目立っている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.34ポイント(0.53%)安の253.37ポイント、深センB株指数が2.03ポイント(0.17%)安の1195.75ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 2日の中国本土市場概況:上海総合2.0%安で大幅続落、大型株下げ主導