週明け10日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比9.12ポイント(0.27%)高の3427.99ポイントと4日ぶりに反発している(上海A株指数は0.27%高の3593.00ポイント)。


商品市況高が相場を支える流れ。経済活動の再開を背景に、金属や原油、穀物など商品の市況高が足元で目立っている。景気敏感株に買いが先行した。ただ、インフレ高進や、米中対立の警戒感が依然としてくすぶる中、指数は小安く推移する場面もみられている。あす11日に、4月の中国物価統計が公表されることも気がかり材料として意識された。(亜州リサーチ編集部)


鉄鋼や非鉄の素材株が連日で物色される。重慶鋼鉄(601005/SH)と中国アルミ(601600/SH)がそろってストップ高、江西銅業(600362/SH)が9.9%高、洛陽モリブデン(603993/SH)が5.0%高とそれぞれ続伸した。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)でも、非鉄や鉄筋などの先物価格が軒並み上昇している。


金先物高を材料に、山東黄金(600547/SH)も6.8%高。原油や石炭相場の先高観が持続する中、中国石油天然気(601857/SH)が3.2%高、中国神華能源(601088/SH)が4.8%高と値を上げた。そのほか医薬品株、自動車株、発電株、海運株なども買われている。


半面、不動産株は安い。緑地控股(600606/SH)が2.7%、金地集団(600383/SH)が2.6%、保利地産(600048/SH)が1.2%ずつ下落した。各地で住宅ローン金利が上昇するなど、当局の引き締めスタンスが強まっている。


金融株もさえない。興業銀行(601166/SH)が2.9%安、中国人寿保険(601628/SH)が1.1%安で引けた。ハイテク株、食品飲料株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.21ポイント(0.49%)高の249.42ポイント、深センB株指数が8.33ポイント(0.73%)高の1143.31ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 10日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で4日ぶり反発、資源・素材セクターに買い