15日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比17.73ポイント(0.52%)安の3398.99ポイントと反落している(上海A株指数は0.52%安の3562.63ポイント)。


金融セクターが売りに押される流れ。年内に中国人民銀行(中央銀行)は、国内の全4024行を対象とするストレステストを実施する予定だ。中国発の新規材料に乏しいなか、中国指標の発表が気がかり材料として意識されている。あす16日の取引時間中に、1〜3月の中国GDP成長率や3月の各種経済指標(小売売上高や鉱工業生産など)が公表される見込み。足もとで報告された経済指標が強弱感の分かれる結果だっただけに、内容を見極めたいとするスタンスが強まっている。(亜州リサーチ編集部)


金融株が下げを主導。興業銀行(601166/SH)が3.9%安、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が2.5%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.3%安、中国平安保険(601318/SH)が1.7%安で引けている。大型株に売りがかさむ中、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は1.1%安と他の指数をアンダーパフォームした。


消費関連株もさえない。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(601633/SH)が2.3%、乳製品グループ大手の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.2%、民営スーパーの永輝超市(601933/SH)が2.1%、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が1.8%、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.5%ずつ下落した。公益株、医薬品株、インフラ関連株、不動産株、海運株なども売られている。


半面、非鉄株は高い。江西銅業(600362/SH)が6.7%上昇した。エネルギー株、半導体株も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.10ポイント(0.04%)高の246.06ポイント、深センB株指数が5.30ポイント(0.47%)安の1130.93ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 15日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安で反落、金融株下げ主導