休場明け16日の香港市場は値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比573.09ポイント(1.90%)高の30746.66ポイントと6日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が155.66ポイント(1.31%)高の12036.15ポイントと4日続伸した。ハンセン指数は約2年8カ月ぶりの高値水準を回復する。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数も2.7%高の10694.68ポイントと大幅に4日続伸。指数算出以来の高値を連日で塗り替えた。売買代金は2197億8200万香港ドルとなっている(半日立ち合いの11日は920億8700万香港ドル)。


海外株高で投資家のリスク選好スタンスが高まる流れ。昨夜の海外マーケットは、米市場がプレジデンツデーの祝日で休場だったが、場が開いていた欧州市場は主要株価指標が軒並み上昇した(独DAX指数は0.4%高と3日続伸し、史上最高値を更新)。また、香港が休場中の先週末12日は、米株市場でNYダウが最高値を更新し、16日の時間外取引でも続伸している。(亜州リサーチ編集部)


石油生産・化工や掘削、石炭、天然ガスなどエネルギー関連が相場を主導。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が13.2%高、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が9.5%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が8.1%高、中海油田服務(2883/HK)が10.5%高、中国中煤能源(1898/HK)が6.3%高、エン州煤業(1171/HK)が3.4%高、中国神華能源(1088/HK)が2.9%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が4.5%高で引けた。原油高が追い風。16日の時間外取引では、WTI原油先物が約1年1カ月ぶりの水準で推移している。


非鉄(レアアース)関連も急伸。新疆新キン鉱業(3833/HK)が42.9%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が15.1%、五鉱資源(1208/HK)が12.2%、金川集団国際資源(2362/HK)が11.5%、江西銅業(358/HK)が13.2%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が13.0%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が12.4%、中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が7.8%ずつ上昇した。洛陽モリブデン集団と江西カン鋒リ業は、それぞれ上場来高値を更新する。15日のロンドン金属市場(LME)では、主要産品が概ね堅調。中でも銅先物(3カ月物)は、約8年5カ月ぶりの高値を付けた。また、英メディアが16日、「中国政府はレアアース(希土類)の米防衛産業向け輸出を規制することを検討している」と複数関係者の話として報道。市況高の思惑を呼んだ。


半導体や通信設備・工事のハイテク関連もしっかり。華虹半導体(1347/HK)が5.6%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.1%高、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が3.5%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.1%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が3.0%高、京信通信系統HD(2342/HK)が2.9%高、中国通信服務(552/HK)が2.0%高で取引を終えた(華虹半導体は最高値更新)。


映画館やチケット販売、映像制作など娯楽関連も物色される。阿里巴巴影業集団(アリババ・ピクチャーズ・グループ:1060/HK)が34.6%高、アイマックス・チャイナHD(1970/HK)が31.1%高、猫眼娯楽(マオイェン・エンターテインメント:1896/HK)が9.6%高、歓喜伝媒集団(フアンシー・メディア・グループ:1003/HK)が5.4%高と値を上げた。中国で春節(旧正月)連休(2月11〜17日)中の映画興行収入は過去最高を更新した——と報じられる。業績の上積みが期待された。


なお春節(旧正月)により、本土市場は11日からあす17日まで休場となっている(翌18日に取引再開)。

亜州リサーチ(株)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 16日の香港市場概況:ハンセン1.9%高で6日続伸、ペトロチャイナ13.2%上昇