3日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比16.38ポイント(0.46%)安の3517.31ポイントと3日ぶりに反落した(上海A株指数は0.46%安の3687.01ポイント)。


引き締めの動きが警戒される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、リバースレポ取引により1000億人民元を市中に供給したが、満期到来分との差引では800億人民元の吸収超だった。人民銀・貨幣政策委員の馬駿氏は先ごろ、「(株や不動産など)一部分野でバブルが生じつつある」とコメントしている。また、春節(旧正月)の大型連休(11〜14日)が来週から始まることも、投資家が買いを手控える一因となった。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国国内で新型コロナウイルス感染の再拡大に歯止めがかかりつつあることや、短期金利が低下するなど流動性のひっ迫懸念がやや薄らいでいることはプラス材料となる。指数は小高く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


保険株が下げを主導する。中国平安保険(601318/SH)と中国人寿保険(601628/SH)がそろって2.1%安、中国人民保険集団(601319/SH)が1.5%安で引けた。


半導体株も安い。三安光電(600703/SH)が5.4%、江蘇長電科技(JCET:600584/SH)が5.4%、中微半導体設備(AMEC:688012/SH)が4.7%ずつ下落した。不動産株、証券株、自動車株、医薬品株、公益株、防衛関連株なども売られている。


半面、素材株は高い。非鉄の洛陽モリブデン(603993/SH)が7.6%、化学繊維の恒力石化 (600346/SH)が2.6%、鉄鋼の宝山鋼鉄(600019/SH)が2.2%、ポリウレタン原料の万華化学集団(600309/SH)が1.7%ずつ上昇した(万華化学集団は上場来高値を更新)。銀行株、エネルギー株、海運株、食品飲料株も買われている。銀行やエネルギーの主力株が物色される中、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.1%高と小幅ながら3日続伸した。


一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が0.08ポイント(0.03%)安の239.18ポイント、深センB株指数が2.81ポイント(0.26%)安の1076.11ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 3日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安で3日ぶり反落、保険セクター下げ主導