8日の中国本土市場は小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比6.43ポイント(0.19%)安の3410.18ポイントと続落した(上海A株指数は0.19%安の3574.52ポイント)。


米国の対中制裁を不安視する流れ。米政府は7日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の幹部14人(いずれも副委員長)に金融制裁を発動し、米国への渡航も禁止した。米国はこのところ、対中制裁を相次ぎ打ち出している。トランプ米大統領の任期満了を来月に控え(2021年1月20日正午まで)、中国に対する圧力が加速する——と懸念された。


ただ、中国景気の持ち直しが期待される中で下値は限定的。国家統計局の元幹部で清華大学中国経済社会データ研究センター主任の許憲春氏は7日、中国の景気回復ペースは今後数カ月で加速する可能性があると述べた。そのうえで、2021年の成長率は7〜8%に達すると予測している。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


金融株が下げを主導。中国工商銀行(601398/SH)が1.4%安、中国平安保険(601318/SH)が2.6%安とそろって続落した。エネルギー株、運輸株、医薬品株、不動産株、インフラ関連株、防衛関連株なども売られている。


半面、食品飲料株は高い。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が2.1%上昇し、連日で上場来高値を更新した(終値は1850.00人民元)。来年から始まる「第14次5カ年計画(2021〜25年)」では、内需の掘り起こしが主要テーマとなる。内需関連の自動車株もしっかり。長城汽車(601633/SH)が3.4%高で引けた。そのほかハイテク株、産金株も買われている。


一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が2.01ポイント(0.83%)安の240.04ポイント、深センB株指数が3.45ポイント(0.33%)高の1046.25ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 8日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で続落、金融セクターに売り継続