週明け2日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.59ポイント(0.02%)高の3225.12ポイントと反発した(上海A株指数は0.02%高の3380.21ポイント)。


中国景気の持ち直しが意識される流れ。週末10月31日に発表された10月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計・公表)は51.4となり、前月実績(51.5)をやや下回ったものの、市場予想(51.3)は上回った。また、同時に発表された非製造業PMIは56.2となり、予想(56.0)以上に前月(55.9)から上昇。約7年ぶりの高水準を記録した。


ただ、上値は限定的。指数は安く推移する場面もみられている。外部環境に気がかり材料。今週3日投開票の米大統領選のトランプ氏再選が警戒視された。米中冷戦問題が一段と深刻化するとの見方が一部で浮上中。トランプ氏は遊説先で、中国批判を一段と強めている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、自動車が高い。上海汽車集団(600104/SH)が4.1%、長城汽車(601633/SH)が3.1%ずつ上昇した。消費関連株もしっかり。家電メーカー中国大手の海爾智家(600690/SH)が6.2%高で取引を終えた。銀行株、公益株、インフラ関連株、素材株の一角も買われている。


このほか、上海市場に新規上場した中国国際金融(CICC:601995/SH)は、公募価格(28.78人民元)を31.0%上回る37.70人民元で取引を終えた。投資銀行のCICCは、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)傘下の金融サービス会社、マ蟻科技集団(アント・グループ:6688/HK、688688/SH)の新規株式公開(IPO)を引き受けるなど、引き受け規模で今年の世界3位に浮上する見通し。プレゼンスの高まりも好感されている。


半面、保険株はさえない。新華人寿保険(601336/SH)が4.1%安、中国人寿保険(601628/SH)が3.0%安で引けた。医薬品株、運輸株、エネルギー株、証券株、ハイテク株の一角なども売られている。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が2.40ポイント(0.99%)安の240.85ポイント、深センB株指数が5.47ポイント(0.58%)高の942.81ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 2日の中国本土市場概況:上海総合0.02%高で反発、中国PMIは上振れ 無料記事