22日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比12.52ポイント(0.38%)安の3312.50ポイントと続落した(上海A株指数は0.38%安の3471.68ポイント)。

前日の軟調地合いを継ぐ。中国・香港間の相互取引スキームを通じた売買で、香港経由の本土株売買が売り越し基調となるなか(22日前場も売り越し)、資金流出が警戒されている。ただ、大きく売り込む動きはみられない。重要会議の第19期中央委員会・第5回全体会議(5中全会)が週明け26日にスタートすることもあり、政策に対する期待感が根強い。指数は下げ幅を徐々に縮小した。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、医薬関連の下げが目立つ。上海復星医薬集団(600196/SH)が5.2%安、国薬集団薬業(600511/SH)が4.7%安で引けた。アストラゼネカなどが開発するコロナワクチンの臨床試験(治験)に参加したブラジル男性が死亡した——と報じられたことがセクター全体の売り材料となっている。昨夜の米株市場やこの日の日本株市場などでも、ワクチン関連を中心に医薬品株が軒並み急落する状況だ。

保険株も軒並み安。中国人寿保険(601628/SH)が2.4%下落した。空運株、インフラ関連株、素材株、公益株、ハイテク株や不動産株の一角なども売られている。

半面、証券株は高い。方正証券(601901/SH)が6.9%上昇した。阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)傘下のマ蟻科技集団(アント・グループ)が進める新規株式公開(IPO)計画について、上海証券取引所が承認したと伝わり、市場活性化に期待が広がっている。また、アント関連とされる銘柄群も物色され、内蒙古君正能源化工集団(601216/SH)が2.3%高などと値を上げた。そのほか、食品飲料株、海運株なども買われている。

一方、外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数が0.58ポイント(0.23%)高の251.70ポイント、深センB株指数が3.55ポイント(0.38%)高の945.98ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 22日の中国本土市場概況:上海総合0.4%安で続落、医薬関連の下げ目立つ