18日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比114.56ポイント(0.47%)高の24455.41ポイントと3日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も70.95ポイント(0.73%)高の9803.10ポイントと反発した。売買代金は1440億8800万香港ドルに拡大している(17日は1176億9100万香港ドル)。

通貨高のプラス面がクローズアップされる流れ。海外マネーの流入が加速している実態が好感された。香港ドルの対米ドル相場が米ドルペッグ制に基づく許容変動幅(7.75~7.85香港ドル)の高値で推移するなか、香港金融管理局(HKMA)は香港ドル売り・米ドル買い介入を継続している。人民元高も進行。人民元の対米ドル相場は、足元で1年4カ月ぶりの高値水準で推移した。

ただ、相場の上値は限定的。米ハイテク株安が逆風だ。昨夜の米株市場では、これまで全体相場を押し上げていた主力ハイテク銘柄の割高感が指摘され、ナスダック指数が1.3%安と続落している。(亜州リサーチ編集部)

ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が4.8%高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.5%高、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.5%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が3.3%高と上げが目立った。

セクター別では、中国の保険と証券が高い。上記した中国人寿保険のほか、新華人寿保険(1336/HK)が7.0%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.3%、中国平安保険(2318/HK)が2.4%、中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が3.0%、海通証券(6837/HK)が2.8%、中信証券(6030/HK)が2.4%ずつ上昇した。

本土系不動産セクターもしっかり。龍湖集団HD(960/HK)が2.2%高、万科企業(2202/HK)が2.0%高、雅居楽集団HD(3383/HK)と広州富力地産(2777/HK)がそろって1.3%高で引けた。

石炭セクターも買われる。エン州煤業(1171/HK)が3.4%高、中国神華能源(1088/HK)が1.9%高、中国中煤能源(1898/HK)が1.6%高で取引を終えた。燃料炭相場は9月に入りやや上昇。冬季の暖房需要増が見込まれるなか、相場の上昇基調が続くと期待された。

半面、香港不動産セクターの一角はさえない。九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)が2.6%安、恒隆地産(ハンルン・プロパティ—ズ:101/HK)が2.2%安、長江実業集団(CKアセット・HD:1113/HK)が2.0%安と値を下げた。

一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比2.07%高の3338.09ポイントで取引を終えた。金融株が相場をけん引する。不動産株、資源・素材株、運輸株、医薬品株、公益株、インフラ関連株、防衛関連株なども買われた。


亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 18日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で3日ぶり反発、保険・証券セクター上げ目立つ