週明け14日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比18.47ポイント(0.57%)高の3278.81ポイントと続伸した(上海A株指数は0.57%高の3436.40ポイント)。

中国指標の改善が支え。11日に公表された8月の金融統計では、人民元建て新規融資が予想以上に伸びた。また、あす15日に報告される同月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)に関しては、前月からの改善が見込まれている。中国景気の持ち直しが期待される状況だ。

ただ、米中対立の警戒感が続く中で上値は限定的。米政権が米国内の中国外交官に新たな制限を課したことに関し、中国外交部の報道官は11日夕方、駐中国米外交官に報復措置を取ることを米政府に通告したと公表した。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ITハイテク関連が高い。パワーエレクトロニクス用半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が5.1%、情報技術サービスの上海宝信軟件(600845/SH)が2.6%、IC設計の上海韋爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が1.8%ずつ上昇した。当局はハイテク産業の育成推進を強化する——との観測が引き続き手がかりになっている。上海市場のハイテク企業向け市場「科創板」では、7月23日に算出・公表開始した上海科創50(Star50)が2.7%高と続伸した(構成50銘柄のうち46がプラス)。

酒造や家電、小売など消費関連株も上げが目立つ。重慶ビール(600132/SH)がストップ高、貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.9%高、海爾智家(600690/SH)が3.4%高、重慶百貨(600729/SH)が7.6%高で引けた。公益株、素材株、インフラ関連株の一角なども買われている。

半面、医薬品株は安い。人福医薬集団(600079/SH)が1.6%下落した。エネルギー株、運輸株、保険株、不動産株も売られている。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が0.30ポイント(0.12%)高の248.17ポイント、深センB株指数が3.00ポイント(0.32%)安の944.86ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 14日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高で続伸、ITハイテクと消費関連に買い