24日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比125.76ポイント(0.50%)安の24781.58ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が56.82ポイント(0.57%)安の9936.66ポイントとそろって反落した。売買代金は1154億3000万香港ドルとなっている(23日は1194億4700万香香港ドル)。

新型コロナウイルス感染拡大「第2波」の警戒感がくすぶる流れ。クラスターが発生した北京では感染に収束の兆しがあるものの、あす25日から端午節連休(28日まで)がスタートすることもあり楽観は出来ない状況だ(本土市場は25日と26日が休場、香港市場は25日のみ休場)。また、米国や欧州、南米などでは感染に歯止めがかからず、世界経済回復の遅れも危ぐされている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。世界的なハイテク株高の動きが好感されたほか、市場活性化の動きも引き続き期待された。足もとでは、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)やオンラインゲーム中国大手の網易(ネットイース:9999/HK)など米国上場する中国企業の「香港回帰」が相次いでいる。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)と香港不動産系コングロマリットの太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)がそろって2.6%安、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が2.4%安、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.0%安と下げが目立った。

セクター別では、石油生産・化工や掘削、石炭、天然ガスなどエネルギー関連が安い。上記した中国海洋石油のほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)と中国石油化工(サイノペック:386/HK)がそろって1.5%、中海油田服務(2883/HK)が1.9%、中国中煤能源(1898/HK)とエン州煤業(1171/HK)がそろって3.2%、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が4.2%、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が1.5%ずつ下落した。

半面、医薬・医療セクターは高い。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が15.4%、四環医薬HD集団(460/HK)が2.7%、石薬集団(1093/HK)が2.2%、微創医療科学(853/HK)が14.8%、山東威高集団医用高分子製品(ウェイガオ・グループ・メディカル・ポリマー:1066/HK)が1.9%、平安健康医療科技(1833/HK)が2.0%ずつ値を上げた。

半導体やスマートフォン部材などハイテク関連も物色される。華虹半導体(1347/HK)が4.6%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.8%高、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が5.4%高、舜宇光学科技(2382/HK)が2.9%高で取引を終えた。瑞声と舜宇に関しては、両社がそれぞれ部材供給するアップルの新製品発売に対する期待感が先行。米市場のアップル株は、連日で上場来高値を更新している。

一方、本土市場は小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.30%高の2979.55ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。金融株、不動産株、公益株、資源・素材株、運輸株なども買われた。半面、消費関連株の一角は売られている。

亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 24日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で反落、ハイテク株物色で下げは限定