週明け8日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比6.97ポイント(0.24%)高の2937.77ポイントと続伸した(上海A株指数は0.24%高の3079.32ポイント)。3月11日以来、約3カ月ぶりの高値水準を切り上げている。

資金流出の警戒感が後退。中国人民銀行(中央銀行)は8日、人民元レートの対米ドル基準値を6日連続で元高方向に設定した。上海外国為替市場では、元高の勢いが強まっている。一方、週末7日に公表された5月の中国貿易統計は強弱感のある内容で着地した。輸出は1.4%増(市場予想3.2%減)に上振れたものの、輸入が12.7%減(同3.8%減)と予想以上に落ち込んだ。製造業の回復が連想される半面、輸入低迷は内需の弱さを印象付けている。

保険株が相場をけん引。中国人寿保険(601628/SH)が3.8%高、中国平安保険(601318/SH)が1.9%高で引けた。空運・海運株もしっかり。中国国際航空(601111/SH)が1.5%高、中遠海運HD(601919/SH)が2.4%高で取引を終えた。空運に関しては、米政権が中国航空会社の米乗り入れを限定的ながら認可したことも好感されている。自動車株も高い。長城汽車(601633/SH)が4.5%上昇した。そのほか、石油株や非鉄株、不動産株、発電株も買われている。

半面、消費関連株は安い。老舗化粧品メーカーの上海家化聯合(600315/SH)が5.3%、高級白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.3%、スーパーマーケット大手の永輝超市(601933/SH)が1.3%ずつ下落した。医薬品株、ハイテク株の一角も売られている。

一方、外貨建てB株相場は値上がり。上海B株指数が0.95ポイント(0.46%)高の209.06ポイント、深センB株指数が4.23ポイント(0.49%)高の864.87ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)






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情報提供元: FISCO
記事名:「 8日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で続伸、保険セクター相場主導