週明け1日の中国本土市場は大幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比63.08ポイント(2.21%)高の2915.43ポイントと3日続伸した(上海A株指数は2.21%高の3055.94ポイント)。3月12日以来、約2カ月半ぶりの高値水準を回復している。

中国経済の持ち直しが期待される流れ。取引時間中に公表された民間集計の5月・財新中国製造業PMIは、予想(49.6)を大幅に上回る50.7に改善した。先週末に発表された同月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.6となり、予想(51.1)をやや下回ったものの、景況判断の境目となる50は3カ月連続で上回っている。香港の統制を強化する「香港版国家安全法」の制定方針を巡るトランプ米大統領の記者会見で、懸念されていたほどの対中強硬スタンスがみられなかったことも安心感につながった。指数は中盤から上げ幅を広げている。

金融株が相場をけん引。招商銀行(600036/SH)が3.0%高、中国人寿保険(601628/SH)が2.2%高、中信建投証券(601066/SH)が6.3%高で引けた。

消費関連株もしっかり。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が3.9%高の1419.50人民元に続伸。上場来高値を更新した。李克強首相は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が閉幕した5月28日の記者会見で、新型コロナウイルス関連の景気対策が総額で6兆人民元(約90兆円)規模に達すると報告した。うち約70%を国民所得の下支えによる消費刺激に投じると説明している。このほかハイテク株、不動産株、医薬品株、自動車株、海運株、インフラ建設関連株など幅広く買われた。

外貨建てB株相場も値上がり。上海B株指数が5.84ポイント(2.92%)高の206.07ポイント、深センB株指数が6.87ポイント(0.81%)高の856.56ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 1日の中国本土市場概況:上海総合2.2%高で3日続伸、貴州マオタイ最高値更新