7日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比504.17ポイント(2.12%)高の24253.29ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が194.61ポイント(2.02%)高の9846.92ポイントとそろって続伸した。ハンセン指数は約3週ぶりの高値水準を切り上げている。売買代金は1263億7600万香港ドルに拡大した(6日は868億1400万香港ドル)。

内外株高が追い風。欧州や米国の一部で新型コロナウイルス感染拡大のペースが鈍化するなか、6日の欧米市場で主要株価指数が軒並み急伸した流れを継いだ。取引再開した本土株の上昇もプラス。中国人民銀行(中央銀行)が3日、中小銀行に対する預金準備率の引き下げ(4月15日と5月15日に0.5ポイントずつ)を発表したことなどが手がかりになっている。また、中国国内で経済活動が正常化しつつある実態も材料視された。新型コロナ感染拡大の中心地となった湖北省武漢市の担当責任者は5日、地元工業企業(一定規模以上)の操業再開率が4日までに97.2%に達したと報告している。時間外取引のNYダウ先物高や、取引時間中に始まった欧州市場の株高をにらみながら、香港の各指数は引けにかけて上げ幅を広げた。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち48が上昇)。マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が7.4%高、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が7.1%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が6.0%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が5.7%高と値上がり率上位に並んだ。

セクター別では、上記した食品のほか、小売やスポーツ用品、家電など消費関連が高い。北京京客隆商業集団(814/HK)が3.7%、国美零售HD(493/HK)が3.0%、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が9.9%、李寧(2331/HK)が6.3%、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が11.8%、TCL電子HD(TCLエレクトロニクス・ホールディングス:1070/HK)が4.1%ずつ上昇した。

港湾・海運や空運の運輸セクターもしっかり。天津港発展HD(3382/HK)が5.7%高、招商局港口HD(144/HK)が4.5%高、中遠海運港口(1199/HK)が3.8%高、太平洋航運集団(2343/HK)が5.4%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.3%高、中国東方航空(670/HK)が6.4%高、中国南方航空(1055/HK)が4.2%高、中国国際航空(753/HK)が2.7%高と値を上げた。

半導体やスマートフォンなど広義の5Gネットワーク関連銘柄も引き続き物色される。ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が11.5%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.9%高、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が5.6%高、舜宇光学科技(2382/HK)が5.5%高、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.2%高で引けた。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比2.05%高の2820.76ポイントで取引を終えた。インフラ関連株が高い。ハイテク株、消費関連株、資源株、金融株、自動車株、不動産株、公益株、テレワーク関連株など幅広く買われた。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 7日の香港市場概況:ハンセン2.1%高で続伸、内外の株高が追い風