週明け2日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比161.75ポイント高(+0.62%)の26291.68ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が182.81ポイント高(+1.77%)の10485.17ポイントとそろって反発した。売買代金は1254億4400万香港ドルと縮小したが、依然として高水準が続いている(2月28日は1681億9300万香港ドル)。

中国の経済対策に期待感が広がる流れ。週末に公表された2月の製造業PMI(国家統計局などが集計)が予想以上に悪化し、過去最低を記録するなか、「中国当局は経済成長率の目標を達成するため、財政出動の強化など追加の景気下支え策を速やかに打ち出す」との見方が強まった。新型コロナウイルスを巡り、中国各地で警戒レベル引き下げが相次いでいる点もプラス。主要企業の生産能力が回復しつつあることもあり、経済活動の正常化も見込まれた。また米金融当局が利下げを示唆したほか、日銀総裁が資金供給に言及するなど世界的な緩和期待も高まっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.6%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.1%高、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が4.7%高、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.3%高と上げが目立った。申洲は2月28日引け後、新型コロナウイルスの感染拡大による影響について報告。同日時点で生産能力の約95%を回復しており、一時的な操業停止や生産能力の低下による影響は限定されると説明した。このほか、時価総額上位の本土系金融株も軒並み買われている。

セクター別では、石油や石炭のエネルギー関連が高い。上記した中国海洋石油のほか、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.7%、エン州煤業(1171/HK)が4.9%、中国神華能源(1088/HK)が4.0%、中国中煤能源(1898/HK)が3.6%ずつ上昇した。

ゼネコンや建材のインフラ建設セクターも急伸。中国交通建設(1800/HK)が7.2%高、中国鉄建(1186/HK)が6.4%高、中国中鉄(390/HK)が4.1%高、中国建材(3323/HK)が10.2%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が5.4%高、華潤水泥HD(1313/HK)が4.0%高と値を上げた。

中国の不動産セクターもしっかり。融創中国HD(1918/HK)が5.6%高、碧桂園HD(2007/HK)が3.9%高、万科企業(2202/HK)が3.7%高、華潤置地(1109/HK)が2.8%高、中国海外発展(688/HK)が1.9%高で引けた。

本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比3.15%高の2970.93ポイントで取引を終えた。ゼネコンやセメントのインフラ関連株が高い。不動産株、金融株、自動車株、消費関連株、運輸株、ハイテク株、医薬品株など全業種が上昇した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 2日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で反発、インフラ関連株が急伸