6日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比706.96ポイント(2.64%)高の27493.70ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が270.49ポイント(2.58%)高の10764.34ポイントとそろって4日続伸した。売買代金は1317億2600万香港ドルとなっている(5日は1337億8100万香港ドル)。

投資家心理の回復が進む流れ。新型コロナウイルスの感染による肺炎に関し、ワクチン・治療薬の早期投入を予測する内外の報道が好感されている。報道については公的機関から否定的なコメントがみられるものの、ひとまず期待感が先行した格好だ。中国政府の「肺炎対策」も評価されている。国務院が5日に開いた常務会議では、医療用マスクや防護服、主要な医薬品など感染予防物資の供給確保に向けて、金融や税制で関連企業を支援することが決定された。また、取引時間中に、中国財政部が対米追加関税の一部引き下げを発表したこともポジティブ材料視されている。指数は中盤から上げ幅を拡大した。

ハンセン指数の構成銘柄は全面高。通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が5.4%高、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)と中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)がそろって5.0%高と値上がり率上位に並んだ。

セクター別では、空運・海運が高い。中国東方航空(670/HK)が7.8%、中国南方航空(1055/HK)が7.1%、中国国際航空(753/HK)が7.0%、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が4.1%、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が4.0%、中遠海運HD(1919/HK)が2.9%ずつ上昇した。

ゼネコンや発電設備のインフラ関連セクターもしっかり。中国建築国際集団(3311/HK)が7.6%高、中国中鉄(390/HK)が5.0%高、中国鉄建(1186/HK)が4.3%高、中国交通建設(1800/HK)が3.7%高、東方電気(1072/HK)が2.7%高で引けた。

半導体や5Gネットワークの関連銘柄も物色される。華虹半導体(1347/HK)が6.1%高、中国通信服務(552/HK)が4.2%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が3.5%高、長飛光繊光纜(6869/HK)が3.2%高と値を上げた。

一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.72%高の2866.51ポイントで取引を終えた。医薬品株が高い。メディア・娯楽関連株、農業関連株、ハイテク株、消費関連株、インフラ関連株、不動産株、金融株、素材株など幅広く買われた。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 6日の香港市場概況:ハンセン2.6%高で4日続伸、中国移動5.4%上昇