週明け23日の香港市場トは小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比35.06ポイント(0.13%)高の27906.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は22.45ポイント(0.20%)高の11052.68ポイントとそろって続伸した。売買代金は655億5100万香港ドルに縮小している(20日は934億1900万香港ドル)。

米中通商摩擦の緩和期待が強まる流れ。中国国営メディアは20日、「習近平国家主席とトランプ米大統領は、通商問題の是正に向けて電話会談した」と伝えた。また、トランプ大統領も自身のツイッターに、「両国の巨大な通商合意に関し、中国の習国家主席と(電話で)非常に良い話し合いを行った」と投稿。合意文書の署名が近いことも示唆した。ただ、上値は重い。香港市場はあす午後からクリスマス休場(24日が半日立ち会い、25日と26日が終日休場)となるだけに、買い手控えムードが漂った。指数はマイナス圏で推移する場面もみられている。

ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が5.6%高、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が2.1%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)と中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)がそろって1.9%高と上げが目立った。

業種別では、セメントや鉄鋼の素材関連がしっかり。安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.4%高、中国建材(3323/HK)が1.7%高、華潤水泥HD(1313/HK)が0.8%高、鞍鋼(347/HK)が3.5%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が1.4%高と値を上げた。現地ブローカーは最新リポートで、2020年も高水準なインフラ投資が続くと予測。また、足元ではセメント価格の上昇基調が鮮明化している状況だ。

他の個別株動向では、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が0.7%高の208.40香港ドルと連日の上場来高値。公募価格(176.00香港ドル)比で18.4%上昇した。同社に関しては、大手ブローカーが軒並み強気な投資判断を示している。

半面、中国保険セクターはさえない。新華人寿保険(1336/HK)が1.8%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)と中国太平保険HD(966/HK)がそろって1.2%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.1%ずつ下落した。

本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.40%安の2962.75ポイントで取引を終えた。ハイテク株が安い。不動産株、インフラ関連株、金融株、運輸株、自動車株、医薬品株なども売られた。半面、セメント株は買われている。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 23日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で続伸、素材セクターしっかり