22日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比18.35ポイント(0.63%)安の2885.29ポイントと3日続落した。約2カ月半ぶりの安値水準に落ち込んでいる。上海A株指数も下落し、19.21ポイント(0.63%)安の3022.97ポイントで取引を終えた。

米中貿易摩擦の長期化、中国景気の鈍化が警戒されている。直近で公表された各調査団体による中国の成長率見通しでは、2019年は昨年よりも大幅に低下するとの予測が多い。また、米中協議を巡る見方が交錯し、投資家の慎重スタンスを強めさせた。「12月に予定されている対中高率関税発動が見送られる可能性がある」と一部で報じられたことはプラスだが、香港の高度な自治を守る「香港人権・民主主義法案」の成立観測はマイナス。中国外交部は20日、法案が成立すれば報復措置を導入する方針を示唆した。米中協議進展の妨げになると懸念されている。

業種別では、医薬品が安い。人福医薬集団(600079/SH)が5.4%下落した。中国政府が「集中調達」制度などにより、医薬品購入額の引き下げを進めていることが引き続き売り材料視されている。消費関連株、不動産株、自動車株、保険株、運輸株なども下げが目立った。

半面、セメントや鉄鋼の素材株はしっかり。安徽海螺セメント(600585/SH)が2.3%高、宝山鋼鉄(600019/SH)が2.2%高で引けた。安徽海螺は上場来高値を更新。製品価格の上昇基調が好感されている。産金株、エネルギー株、ハイテク株の一角も買われた。

一方、外貨建てB株は値下がり。上海B株指数が2.11ポイント(0.83%)安の252.92ポイント、深センB株指数が5.09ポイント(0.56%)安の903.58ポイントで終了した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 22日の中国本土市場概況:上海総合0.6%安で3日続落、医薬セクターに売り