27日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比3.08ポイント(0.11%)高の2932.17ポイントと3日ぶりに反発した。上海A株指数も上昇し、3.20ポイント(0.10%)高の3071.70ポイントで取引を終えている。

景気テコ入れ期待が強まる流れ。朝方公表された低調な経済指標を受け、当局が追加の刺激策を打ち出すとの観測が流れている。8月の工業企業利益は、増減率が前年同月比2.0%のマイナスに転じた(7月はプラス2.6%)。エコノミストの一部は、「中国人民銀行(中央銀行)や政府機関は、経済刺激策を強化するだろう」との見方を示している。指数は中盤からプラスに転じた。もっとも、全体としては動意を欠く展開。国慶節に絡んだ大型連休が来週からに迫るなか、積極的な売買が手控えられている(本土市場は10月1~7日が休場)。また、週明け30日に、9月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)が公表されることも気がかり材料として意識された。

業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。IC設計の上海書爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が5.2%高、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)大手の聞泰科技(WINGTECH:600745/SH)が3.9%高とそろって反発した。自動車株もしっかり。広州汽車集団(601238/SH)が1.2%上昇した。医薬品株、消費関連株、証券株、インフラ関連株なども買われている。

半面、発電株はさえない。華能国際電力(600011/SH)が1.0%安で引けた。26日の国務院常務会議で、石炭火力発電の価格統制緩和方針が確認されるなか、売電価格に下方圧力がかかると不安視されている。銀行・保険株や不動株、エネルギー関連株の一角も売られた。

一方、外貨建てB株は値上がり。上海B株指数が1.17ポイント(0.43%)高の270.41ポイント、深センB株指数が4.53ポイント(0.48%)高の941.50ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 27日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で3日ぶり反発、ハイテク関連に買い戻し