13日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比265.06ポイント(0.98%)高の27352.69ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が95.38ポイント(0.90%)高の10687.75ポイントと3日続伸した。中秋節を迎えて市場参加者は少なく、売買代金は576億7900万香港ドルに縮小(12日は767億7400万香港ドル)。約2カ月ぶりの低水準に細った。

米中通商協議の進展が期待される流れ。トランプ米大統領は12日、中国との貿易交渉について「暫定的な通商合意」を検討する姿勢を示した。中国国営メディアによると、10月上旬にワシントンで開催される閣僚級の米中通商協議に先立ち、事務レベルの会合が来週開催される予定だ。一方、香港情勢を巡っては週末のデモが懸念される状況だが、午後になって「中国政府が国有企業に対し、香港への投資拡大を奨励している」とのニュースが流れた。ハンセン指数は前場こそ上値の重さが意識されたものの、後場に上げ幅を広げている。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち上昇46、変わらず3、下落1)。中でも民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.7%高と値上がり率トップだった。ハンセン銘柄以外の自動車株では、東風汽車集団(489/HK)が5.4%、広州汽車集団(2238/HK)が5.3%、長城汽車(2333/HK)が4.3%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.9%ずつ上昇している。貴州省の貴陽市がナンバープレート発給増枠を発表するなど、車購入規制緩和の動きが改めて好感された。

米国関連銘柄の上昇も目立つ。米国事業比率の高いアパレルの申洲国際集団HD(2313/HK)が3.1%高、豚肉の万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.0%高で引けた。米アップルを主要顧客とする舜宇光学科技(2382/HK)も2.6%値を上げている。  このほか、香港系不動産セクターの多くが後場プラス圏に浮上。12日引け後に減益決算を発表した新鴻基地産発展(16/HK)は0.3%高で引けた。香港政府がこの日、「空室税」条例案を官報に公示したことで(来月議会に提出予定)、同税導入によるマイナス影響が意識される場面もあったが、午後には買い戻しが進んでいる。

本土市場は中秋節で休場。週明け16日に取引を再開する。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 13日の香港市場概況:ハンセン1.0%高で反発、吉利など自動車株高い