4日の香港市場は大幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比995.38ポイント(3.90%)高の26523.23ポイントと3日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も252.41ポイント(2.52%)高の10288.19ポイントと反発した。ハンセン指数は一時4.4%高。上昇率は今年最大を記録し、約1カ月ぶりの高値水準を回復した。売買代金は1163億7700万香港ドルに拡大している(3日は638億1500万香港ドル)。

投資家心理が大きく改善する流れ。複数の香港メディアが取引時間中に「林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は逃亡犯条例改正案を正式撤回する」と伝えた。人民元安進行の一服や、中国の金融緩和期待などで小高く推移するなか、報道を受けて指数は一段高となっている。メディアによれば、行政長官は4日午後4時(日本時間午後5時)過ぎに記者会見を開き、その場で撤回を表明する見通しだ。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち上昇47、変わらず2、下落1)。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が12.1%高、新世界発展(17/HK)が10.1%高、新鴻基地産発展(16/HK)が9.8%高と香港系不動産が値上がり率上位に並んだ。

業種別では、マカオ・カジノが高い。永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が6.4%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテイメント:27/HK)が5.7%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.8%、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.5%ずつ上昇した。

中国の金融セクターも急伸。海通証券(6837/HK)が6.3%高、華泰証券(6886/HK)が5.2%高、中信証券(6030/HK)が5.0%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が4.8%高、招商銀行(3968/HK)が4.0%高と値を上げた。

中国の不動産セクターもしっかり。碧桂園HD(2007/HK)が6.1%高、融創中国HD(1918/HK)が5.2%高、中国海外発展(688/HK)が4.5%高、広州富力地産(2777/HK)が3.7%高で引けた。

本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.93%高の2957.41ポイントで取引を終えた。不動産株が高い。ハイテク株も急伸した。運輸株、金融株、医薬品株の一角も買われている。半面、消費関連株は安い。自動車株、メディア関連株、航空・防衛関連株も売られた。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 4日の香港市場概況:ハンセン3.9%高で3日ぶり反発、香港・マカオ銘柄急伸