週明け2日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比37.87ポイント(1.31%)高の2924.11ポイントと4日ぶりに反発した。1カ月ぶりの高値水準を回復している。上海A株指数も上昇し、39.66ポイント(1.31%)高の3063.38ポイントで取引を終えた。

中国の景気支援策は期待される流れ。中国国務院は1日、インフラ開発プロジェクトなどを通じ、景気をテコ入れする方針を打ち出した。8月31日に発表された8月の中国製造業PMIは、前月実績(49.7)と市場予想(49.6)を下回る49.5という結果。景況判断の境目となる50を4カ月連続で割り込むなか、当局が一段の景気刺激策を打ち出すとの思惑も強まった。

好業績銘柄の物色も相場を押し上げている。足元で報告された主要企業の中間決算では、増益や黒字転換など業績改善が相次ぐ状況だ。米中が1日、互いに追加関税を打ち出したことに関しては、予定通りだったこともあって嫌気する売りは限定的。指数は小安くスタートしたものの、買いの勢いを徐々に増している。

業種別では、インフラ関連がしっかり。ゼネコンの中国鉄建(601186/SH)が3.6%高、セメントの華新水泥(600801/SH)が4.8%高、鉄鋼の新余鋼鉄(600782/SH)が1.8%高で引けた。保険・証券株、運輸株、資源株、不動産株、消費関連株、自動車株、医薬品株なども上げが目立っている。

このほか、ハイテク株が急伸。携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)大手の聞泰科技(WINGTECH:600745/SH)とソフト開発の中国軟件与技術服務(600536/SH)がそろってストップ高した。聞泰科技に関しては、中間業績の黒字転換が材料視されている。

他の個別株動向では、エン州煤業(600188/SH)が値幅制限いっぱいまで上昇。中間決算の26%増益と配当実施(前年同期はなし)が手がかりとなった。

外貨建てB株も値上がり。上海B株指数が3.73ポイント(1.43%)高の265.42ポイント、深センB株指数が8.71ポイント(0.93%)高の945.70ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 2日の中国本土市場概況:上海総合1.3%高で4日ぶり反発、景気刺激策に期待