8日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比25.87ポイント(0.93%)高の2794.55ポイントと7日ぶりに反発した。上海A株指数も上昇し、27.09ポイント(0.93%)高の2927.38ポイントで取引を終えている。

過度な人民元安の進行懸念がやや後退する流れ。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を7.0039人民元(約11年ぶりの元安水準)に設定したものの、元安レベルは想定内に収まったとの見方が市場に広がった。外国為替市場では、7日終値と比べて元高水準で推移している。米中貿易問題に対する不透明感もやや薄らいだ。香港の英字紙は7日、「米中両国の交渉担当者は依然として、9月にワシントンで貿易協議に臨む見込み」と報道。その準備のため、近くビデオ会議が実施される見通しなどと伝えた。

また、取引時間中に公表された今年7月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって予想を上回った。前月から大きく改善した点も好感されている。

業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。通信機器メーカーの東方通信(600776/SH)とIC組立・検査の江蘇長電科技(JCET:600584:SH)がそろってストップ高、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)大手の聞泰科技(WINGTECH:600745/SH)が3.9%高で引けた。

自動車関連株も高い。華域汽車(600741/SH)が6.4%、上海汽車集団(600104/SH)が3.2%ずつ値を上げた。消費関連株もしっかり。業界大手の青島ビール(600600/SH)が4.8%高、化粧品メーカーの上海家化聯合(600315/SH)が3.9%高と上昇した。このほか医薬品株、金融株、運輸関連株、インフラ関連株、航空・防衛関連株なども買われている。

外貨建てB株も値上がり。上海B株指数が2.74ポイント(1.05%)高の262.96ポイント、深センB株指数が8.82ポイント(0.95%)高の932.41ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 8日の中国本土市場概況:上海総合0.9%高で7日ぶり反発、ハイテク関連に買い