25日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比327.02ポイント(1.15%)安の28185.98ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が210.53ポイント(1.94%)安の10742.41ポイントとそろって反落した。売買代金は823億7000万香港ドルとなっている(24日は697億8200万香港ドル)。

米中対立の激化が不安視される流れ。米当局は中国の一部銀行に対し、米国の金融システムから切り離す可能性があると伝わった。報道によれば、米国の北朝鮮制裁に違反した疑いの調査に応じなかったため。銀行の具体名は明らかになっていないものの、上海浦東発展銀行(600000/SH)、招商銀行(600036/SH、3968/HK)、交通銀行(601328/SH、3328/HK)の可能性が指摘されている(ただ各行はその後、報道を否定)。米国の中国ハイテク企業に対する締め付けが金融機関にも広がることを懸念し、投資家のセンチメントが急速に悪化した。指数は中盤から下げ幅を広げている。

中国の金融セクターが下げを主導。交通銀行(3328/HK)が8.7%、招商銀行(3968/HK)が7.7%、中国工商銀行(1398/HK)が6.0%、華泰証券(6886/HK)が2.6%、中国人寿保険(2628/HK)が1.5%ずつ値を下げた。中国工商銀行と交通銀行に関しては、配当権利落ちも重なっている(株価調整した場合、それぞれ1.3%安、3.7%安となる)。

半導体や5Gネットワーク関連の銘柄群もさえない。華虹半導体(1347/HK)が3.7%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.5%安、中国鉄塔(788/HK)が2.9%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が2.5%安、京信通信系統HD(2342/HK)が2.3%安で引けた。

米中動向の影響を受けやすい銘柄群も売られる。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.0%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)と段ボール原紙の理文造紙(2314/HK)がそろって2.4%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が2.2%安と下落した。

本土市場は7日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.87%安の2982.07ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導する。ハイテク株、保険株、運輸株、インフラ関連株、消費関連株、自動車株、医薬品株、保険株なども売られた。半面、証券株は高い。農業関連株の一角も物色された。

【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 25日の香港市場概況:ハンセン1.2%安で反落、中国金融セクター下げ主導