6日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比69.84ポイント(0.26%)高の26965.28ポイントと続伸する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は10.73ポイント(0.10%)安の10334.32ポイントと反落した。売買代金は671億300万香港ドルに縮小している(5日は794億9400万香港ドル)。

米利下げ観測の高まりが相場を支えている。金融緩和を容認する米政府高官発言が相次ぐなか、米連邦準備理事会(FRB)が早期利下げに踏み切るとの見方が強まった。金融政策で米国に追随する香港でも、緩和的な金融政策が打ち出されると期待されている。ただ、米中貿易戦争の長期化・激化に対する警戒感がくすぶるなかで上値は限定的。中国商務部の報道官は、「中国は主な条件で引きさがることはない」と述べた。また、香港と中国本土などの端午節休場を7日に控え、連休を前にした模様眺めスタンスも漂っている。

ハンセン指数の構成銘柄では、不動産株が高い。香港系では信和置業(83/HK)が2.1%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.9%、本土系では中国海外発展(688/HK)が1.5%、華潤置地(1109/HK)が0.8%ずつ上昇した。指数銘柄以外では、人民解放軍系・中国保利集団傘下デベロッパーの保利置業集団(119/HK)が9.7%高と急伸。同社は今年6月中間期の業績予告を発表し、「純利益が前年同期比で5倍以上に膨らむ」との見通しを明らかにしたことが支援材料だ。

中国自動車セクターもしっかり。比亜迪(BYD:1211/HK)が5.8%高、吉利汽車HD(175/HK)が2.2%高、長城汽車(2333/HK)が2.1%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.4%高、広州汽車集団(2238/HK)が0.8%高と値を上げている。自動車購入規制の緩和を通じた需要増が期待された。

交通インフラや水事業など公益セクターの一角も物色される。浙江滬杭甬高速公路(浙江高速道路:576/HK)が4.2%高、粤海投資(広東インベストメント:270/HK)が1.7%高、江蘇寧滬高速公路(江蘇高速道路:177/HK)が0.9%高、越秀交通基建(1052/HK)が0.8%高で取引を終えた。

半面、半導体や5Gネットワーク関連の銘柄群は安い。ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が3.8%、華虹半導体(1347/HK)が1.9%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.4%、中興通訊(ZTE:763/HK)が5.0%、京信通信系統HD(2342/HK)が4.2%、中国鉄塔(788/HK)が4.0%、中国通信服務(552/HK)が3.4%ずつ値を下げた。5G商用ライセンスが正式発給されるなか、目先の材料出尽くし感が意識されている。

一方、本土市場は6日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.17%安の2827.80ポイントで取引を終えた。ハイテク株と医薬品株の下げが目立つ。運輸株、インフラ関連株、資源・素材株、運輸株、不動産株、消費関連株、自動車株も下落している。前場に逆行高した金融株も、終盤にかけて売りに押された。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 6日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で続伸、5Gセクターは急落