週明け1日の香港市場は大幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比510.66ポイント(1.76%)高の29562.02ポイントと5日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も178.01ポイント(1.56%)高の11557.63ポイントと続伸した。ハンセン指数は昨年6月以来の高値水準を回復している。売買代金は1286億400万香港ドルと高水準が続いた(3月29日は1222億4500万香港ドル)。

中国景況感の改善が追い風。3月31日に公表された3月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)は、予想(49.6)を大きく上回る50.5で着地した。景況判断の境目となる50を4カ月ぶりに回復している。米中通商協議の進展もプラス。米中両政府は3月28日、北京で閣僚級の通商協議を再開(29日までの2日間)。中国国営メディアの新華社は29日、「両国は合意に関する文書について協議し、新たな進展がみられた」と報道している。4月3日にはワシントンに場所を移し、協議を継続する予定だ。

ハンセン指数の構成銘柄では、金融業の中銀香港(2388/HK)が6.5%高と急伸。18年通期の増益決算が好感された。下半期の純利息収入は予想以上に増加している。このほか、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が6.0%高、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が5.2%高と上げが目立った。また、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)は2.3%高と5日続伸、2営業日連続で上場来高値を更新した。同社は3月26日に増益決算を発表している。

業種別では、金融が高い。上記した中銀香港のほか、中国民生銀行(1988/HK)が4.4%、中国銀行(3988/HK)が3.7%、海通証券(6837/HK)が3.9%、中信証券(6030/HK)が3.7%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.4%ずつ上昇した。

非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターもしっかり。中国アルミ(2600/HK)が8.3%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.2%高、中国建材(3323/HK)が4.8%高、安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が2.4%高、鞍鋼(347/HK)が3.8%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.1%高と値を上げた。

小売や食品、家電など消費セクターも物色される。聯華超市(980/HK)が10.2%高、中国雨潤食品集団(1068/HK)が8.6%高、海信科龍電器(ハイセンス・ケロン・エレクトリカル:921/HK)が8.7%高、TCL電子HD(1070/HK)が4.0%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が2.6%高で引けた。スーパー中国大手の聯華超市に関しては、通期業績の赤字が持続したものの、「事前予想よりも内容は良好だった」と評価されている。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比2.58%高の3170.36ポイントで取引を終えた。ハイテク株が急伸。金融株、素材株、消費関連株、不動産株、インフラ関連株、運輸株など全業種が上昇した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 1日の香港市場概況:ハンセン1.8%高で5日続伸、決算好感で中銀香港6.5%上昇