週明け25日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比143.00ポイント(0.50%)高の28959.30ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が203.74ポイント(1.78%)高の11631.03ポイントとそろって4日続伸した。ハンセンは約8カ月ぶりの高値水準を切り上げている。売買代金は約4カ月ぶりの水準に拡大した。1687億5500万香港ドルに膨らんでいる(22日は1091億3400万香港ドル)。

米中貿易交渉の進展が追い風。米中の両政府は、ワシントンで閣僚級通商協議を延長して24日まで実施した。トランプ米大統領は24日に自身のツイッターで、「協議は充分な進展がみられた」と説明し、関税引き上げ期限(3月1日)の延期方針を表明している。トランプ氏は3月中にも習近平・国家主席と会談し、通商問題の最終合意を目指す意向だ。中国の政策に対する期待感も強まる。中国共産党中央政治局は22日、習主席の主催で会議を開き、積極財政を加速する方針を確認した。

金融セクターが相場をけん引。ハンセン指数の構成銘柄では、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が6.8%高、中国平安保険(2318/HK)が5.1%高、中国銀行(3988/HK)が3.6%高、中国工商銀行(1398/HK)が3.2%高と上げが目立った。

証券セクターも高い。申万宏源(218/HK)が8.8%、広発証券(1776/HK)が8.4%、第一上海投資(227/HK)が7.5%、海通証券(6837/HK)が5.2%、海通国際証券HD(665/HK)が5.1%、中信証券(6030/HK)が4.2%ずつ上昇した。

港湾・海運セクターも物色される。大連港(2880/HK)が4.5%高、廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が3.5%高、中遠海運港口(1199/HK)が2.1%高、中遠海運HD(1919/HK)が5.8%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.3%高、太平洋航運集団(2343/HK)が2.8%高で引けた。

他の個別株動向では、電動工具メーカーの創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が6.6%高と急反発した(一時9.9%高)。指数構成銘柄の定期見直しで、ハンセン指数採用(3月11日に発効)が決まっている。半面、ハンセン指数から除外された華潤電力HD(836/HK)は5.0%安と急落した。

一方、本土市場は大商いのうちに大幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比5.6%高の2961.28ポイントで取引を終えた。上海と深センの両証券取引所を合わせた売買代金は1兆人民元の大台を超えている。1兆406億人民元(約17兆2400億円)にまで拡大し、2015年11月以来の最大を記録した。金融株が主導し、指数構成銘柄はほぼ全面高。ハイテク株、空運株、紙パルプ株の値上がりも目立つ。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 25日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で4日続伸、金融セクターに買い