22日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比186.38ポイント(0.65%)高の28816.30ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が121.31ポイント(1.07%)高の11427.29ポイントとそろって3日続伸した。ハンセンは約7カ月ぶりの高値水準を切り上げている。売買代金は1091億3400万香港ドルと高水準が続いた(21日は1149億8700万香港ドル)。

中国の政策、米中協議の進展に対する期待感が広がる。3月5日開幕の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、減税の拡大計画などが議論される見通しという。米中通商交渉を巡っては、閣僚級の協議が21日(米時間)にスタートし、22日にも具体的な話し合いが行われる予定。複数の内外メディアは「トランプ米大統領と劉鶴・中国副首相は22日午後に会談する」と報じた。劉鶴氏は習近平・国家主席の特使として協議に臨む。中国メディアによれば、劉副首相により大きな交渉権限が与えられたという。関税引き上げ期限(3月1日)が延長されるとの観測も強まった。

ハンセン指数の構成銘柄では、米中関係の動向に影響を受ける銘柄群が高い。小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が11.9%、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.8%、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が3.4%、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が3.1%ずつ上昇した。瑞声科技と舜宇光学科技は米アップルに部品を供給し、万洲国際は米国の売上比率が50%を超えている。申洲国際集団も対米輸出が多い。

業種別では、証券の上げが目立つ。中国銀河証券(6881/HK)が8.9%高、広発証券(1776/HK)が7.8%高、華泰証券(6886/HK)が7.6%高、中信証券(6030/HK)が7.1%高、海通証券(6837/HK)が5.3%高で引けた。現地メディアが22日、「資本市場の減税実現に向けて、中国証券業協会が各証券会社の意見を集約する」と報じたことで市場活性化の期待感が先行している。

空運セクターもしっかり。中国東方航空(670/HK)が4.5%高、中国南方航空(1055/HK)が4.4%高、中国国際航空(753/HK)が3.9%高と値を上げた。

半導体や5Gネットワーク関連の銘柄群も物色される。華虹半導体(1347/HK)が12.1%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.5%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が12.6%高、京信通信系統HD(2342/HK)が2.3%高、長飛光繊光纜(6869/HK)が6.1%高と買われた。半導体パッケージング・テスティング機器大手のASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)は、減益決算が嫌気され小幅安でスタートしたが、中盤からプラスに転じ2.8%高で取引を終えている。

本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.91%高の2804.23ポイントで取引を終えた。証券株とハイテク株が急伸。メディア関連株、不動産株、銀行・保険株、運輸株、紙パルプ株、消費関連株、医薬株、素材株なども値上がりした。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 22日の香港市場概況:ハンセン0.7%高で3日続伸、瑞声科技12%上昇