29日の中国本土市場は小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比2.72ポイント(0.10%)安の2594.25ポイントと続落した。上海A株指数も下落し、2.83ポイント(0.10%)安の2716.67ポイントで取引を終えている。

前日の軟調地合いを継ぐ。中国指標の悪化を受け、国内景気の先行きが不安視されている。米中関係の悪化も警戒。米司法省は28日、イランとの不正な金融取引に関与したとして、華為技術(ファーウェイ)と同社の孟晩舟副董事長(兼CFO)を起訴したと公表した。孟CFOを逮捕したカナダに対し、米当局は身柄の引き渡しを求めている。ただ、下値は限定的。中国銀行保険監督管理委員会の肖遠報道官が28日、国内メディアの取材に対し、機関投資家としての保険会社の役割をより十分に発揮させる方針を示し、優良株投資を奨励したことが相場を下支えしている。指数は一時1.4%安と売られたが、中盤から下げ渋り、プラス圏に浮上する場面もみられた。

業種別では、ハイテク関連が安い。電子機器メーカーの国睿科技(600562/SH)が5.2%、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)とインターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)がそろって1.5%ずつ値を下げた。海運株、空運株、素材株、インフラ関連株、自動車株などもさえない。

半面、銀行・保険株はしっかり。交通銀行(601328/SH)が2.2%高、中国人民保険集団(601319/SH)が4.6%高で引けた。不動産株や食品・飲料株の一角も物色されている。大型優良株が堅調に推移するなか、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は、0.8%高と他の指数をアウトパフォームした。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が1.00ポイント(0.36%)安の274.99ポイント、深センB株指数が4.46ポイント(0.51%)安の865.77ポイントで終了した。

【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 29日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で続落、上海50Aは0.8%高