20日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比241.86ポイント(0.94%)安の25623.53ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が104.84ポイント(1.03%)安の10090.75ポイントと5日続落した。売買代金は685億6400万香港ドルとなっている(19日は571億香港ドル)。

内外の金利上昇が重し。米国の利上げを受けて、金融政策で米国に追随する香港でも政策金利が0.25ポイント引き上げられた。米連邦準備理事会(FRB)は20日未明(日本時間)、予想通り今年4回目の利上げを決定。パウエルFRB議長はその後の会見で、「米景気の拡大は続いている」と発言し、保有資産の圧縮を続ける意向を示した。金利の先高が意識されている。世界景気の減速も警戒された。

ハンセン指数の構成銘柄では、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が4.6%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.1%安、同じくカジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.0%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.0%安と下げが目立った。

業種別では、中国の医薬品が安い。上記した石薬集団のほか、中国神威薬業集団(2877/HK)が4.1%、中国生物製薬(1177/HK)が2.1%、上海医薬集団(2607/HK)が1.7%ずつ下落した。薬価引き下げの警戒感が続いている。

香港系不動産セクターもさえない。長江実業集団(1113/HK)が2.9%安、恒隆地産(101/HK)が2.6%安、恒基兆業地産(12/HK)と新世界発展(17/HK)がそろって2.2%安で引けた。

セメントや鉄鋼の素材セクターも売られる。中国建材(3323/HK)が4.1%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.2%安、華潤水泥HD(1313/HK)が2.0%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.0%安、鞍鋼(347/HK)が1.8%安と値を下げた。

本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.52%安の2536.27ポイントで取引を終えた。時価総額上位の金融株が下げを主導する。インフラ関連株、エネルギー株、医薬品株、自動車株、消費関連株なども値下がりした。半面、上海拠点の開発デベロッパー株は急伸。ハイテク株やメディア株、交通インフラ株、紙・パルプ株も物色されている。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 20日の香港市場概況:ハンセン0.9%安で反落、金利上昇が逆風