11日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比19.29ポイント(0.07%)高の25771.67ポイントと5日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は28.19ポイント(0.27%)安の10245.01ポイントと5日続落した。売買代金は650億6300万香港ドルとなっている(10日は705億7100万香港ドル)。

ハイテク関連に買い戻し。ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が6.4%高、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が2.8%高と上げが目立った。舜宇光学に関しては、11月のスマホ用レンズ出荷数の6割増も引き続き材料視されている。このほか、光ファイバー・ケーブルメーカーの長飛光繊光纜(6869/HK)が6.0%高、ICファウンドリー中国大手の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が2.5%高、通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が1.6%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.0%高と買われた。

ただ、上値は限定的。英国の政局混迷や、原油相場の急反落(WTI原油先物3.1%安)が重しだ。英国の欧州連合(EU)離脱案を巡っては、英下院が11日に予定していた採決をメイ英首相は見送っている。離脱案の内容は議会で否決される——との見方が強まるなか、採決を延期せざるを得なくなった格好。「合意なき離脱」の可能性も指摘されている。

石炭や石油のエネルギー関連がさえない。エン州煤業(1171/HK)が2.1%安、中国中煤能源(1898/HK)が1.6%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.3%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が0.9%安で引けた。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.38%高の2594.09ポイントで取引を終えた。不動産株が高い。ハイテク株、医薬株、運輸関連株、メディア株、消費関連株、自動車株なども物色されている。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 11日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で5日ぶり反発、ハイテク株に買い