27日の中国本土市場は小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比1.13ポイント(0.04%)安の2574.68ポイントと4日続落した。上海A株指数も下落し、1.22ポイント(0.05%)安の2696.05ポイントで取引を終えている。

米中通商交渉の不透明感が強まる流れ。米メディアは26日、「中国からの輸入品2000億米ドル相当に対する追加関税の税率について、トランプ米大統領は予定通り来年1月に10%から25%に引き上げる」との見通しを伝えた。トランプ氏は中国との貿易交渉が決裂した場合、同国からの輸入品全てに追加関税を課すことも示唆している。米中首脳は今週末、アルゼンチンで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談する予定。協議では何らかの歩み寄りがみられる——との観測もあるものの、両者の対立は根深い。中国の政策に対する期待感などで指数は小高く推移していたが、引けにかけてマイナスに転じた。

業種別では、鉄鋼やセメントなど素材が安い。宝山鋼鉄(600019/SH)が1.4%、安徽海螺セメント(600585/SH)が1.0%ずつ下落した。銀行株や保険株、ゼネコン株、不動産株、エネルギー株、医薬株、空運株などにも売りが目立った。

半面、ハイテク株の一角はしっかり。なかでも、第5世代(5G)ネットワーク関連銘柄の物色は続いている。通信機器メーカーの東方通信(600776/SH)がストップ高、光ケーブル生産の烽火通信科技(600498/SH)が2.3%高で引けた。発電株、メディア関連株、証券株も上昇している。

一方、外貨建てB株の相場はまちまち。上海B株指数が1.18ポイント(0.43%)高の277.23ポイント、深センB株指数が2.52ポイント(0.29%)安の867.23ポイントで終了した。

【亜州IR】



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情報提供元: FISCO
記事名:「 27日の中国本土市場概況:ハンセン0.04%安で4日続落、5Gテーマ株は続伸