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世界景気の先行き不安がくすぶる。米中貿易戦争の余波を受けた原材料コスト増により、製造業を中心としたグローバル企業の業績が悪化する——と懸念されている。原油安も逆風。昨夜のWTI原油先物は4.2%安と急落し、一時2カ月ぶりの安値水準に落ち込んだ。もっとも、下値は限定的。ハンセン指数は直近の下げが急ピッチだったこともあり、自律反発狙いの買いでプラス圏で推移する場面もみられた。
業種別では、石油関連がさえない。業界大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.8%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.9%安、油田掘削の中海油田服務(2883/HK)が2.0%安で引けた。
モバイル用部品も続落。舜宇光学科技(2382/HK)が4.6%、高偉電子HD(1415/HK)が4.2%、丘タイ科技(1478/HK)が3.5%、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が1.2%ずつ値を下げた。スマホ販売の停滞観測が嫌気されている。
他の個別株動向では、発電大手の華能国際電力(902/HK)が6.1%安と急落。1~9月期決算は3割減益を余儀なくされた。四半期(7~9月)ベースでは赤字に転落している。
半面、石炭セクターは高い。中国中煤能源(1898/HK)が5.1%、中国神華能源(1088/HK)が2.7%、エン州煤業(1171/HK)が2.2%ずつ値を上げた。中国中煤能源の好決算が手がかり。同社が公表した1~9月期決算は8割増益となり、通期業績の純利益も大幅に増加するとの見通しを明らかにした。
一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.33%高の2603.30ポイントで取引を終えた。金融株が相場をけん引。不動産株、非鉄株、公益株、紙・パルプ株、空運株も値上がりした。半面、消費関連株、石油株、医薬株、ハイテク株、自動車株などは売られている。
【亜州IR】
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